「ウィッチウォッチ」5話 感想：神回確定！？オタ活全開の先生と猫魔女ネムのトゥンクが炸裂！

『ウィッチウォッチ』第5話は、ギャグと共感が詰まった3本立て構成！オタク教師の暴走トーク、トイレ魔法の青春あるある、新キャラ猫魔女・音夢の“トゥンク”が炸裂。笑いながらも「自分をさらけ出すこと」の大切さが描かれた神回です。原作ファンもアニメ組も必見の1話となりました。

※この記事は2025年5月5日に更新されました。

ウィッチウォッチ5話感想｜3本立ての神回、その笑いと衝撃の密度！

『ウィッチウォッチ』第5話は、前話の余韻を吹き飛ばすようなギャグ全開の3本立て構成。しかも、それぞれの話がただのネタに終わらず、キャラの魅力と物語のテーマをしっかり盛り込んでくるのが見事でした。

「教え子が推し絵師だった件」「今日はヘビーなストマック」「キャットスカウト」というサブタイトルからも察せられるように、オタク、羞恥、トゥンクと、どれも“自分を隠す”か“さらけ出す”かが軸になっています。

ここからは、それぞれのエピソードに込められた笑いとテーマ、そして絶妙な演出の妙について語っていきましょう。

隠れオタク教師・真桑先生の“推し絵師”発覚事件が激アツすぎた

1本目の主役は、担任教師・真桑悠里（まくわゆうり）先生。表向きは真面目で知的、しかしその実態は「うろんミラージュ」というBL風ファンタジー漫画を心から愛する隠れオタクです。

生徒・久々実こと“クック”が、その推し作品の人気絵師だと知った瞬間の反応が、まさにオタクの鑑。「神……！！」と職員室で叫ぶ姿には、共感と爆笑が止まりません。

「解釈違いがない！」「尊い！」と、フォロワー1桁から見守ってきた古参としての誇りを語るその様は、ネットに生きる我々には痛いほどわかる。

最終的には、互いにオタクであることをカミングアウトし、理解し合う流れに。「好きなものを隠さず話す喜び」が自然と浮き彫りになる構成が見事でした。

誰もが一度は経験する「授業中にトイレ行けない問題」の秀逸ギャグ

2本目は、一転して「トイレ行きたいのに手を上げられない問題」を真剣に描く、まさかの青春×排泄×魔法ギャグ回。

腹痛を訴える原毅くんは、「授業中にトイレ行きたいけど注目されるのが嫌」というデリケートな悩みを抱えており、魔法で「存在感を消して」こっそり行くことに。

しかし「腕を交差している間だけ姿が消える」という条件が思わぬ悲劇を招きます。ズボンを下ろせない、トイレのドアが開けにくい、など物理的制約を逆手に取ったシュールな笑いが絶妙。

最終的には失敗し、恥ずかしい姿を晒してしまう原くんですが、仲間たちのやさしさと「開き直り」がテーマとして浮かび上がります。これはある意味、オタバレ回とリンクする“自己開示”の話だったのかもしれません。

猫に化ける魔女・音夢の“トゥンク”とポエムが破壊力抜群

3本目の主役は、ついに登場した新キャラ・宮尾音夢（みやお ねむ）。猫に変身できる魔女であり、守仁（モリヒト）を使い魔にしようと近づくのですが、変身が解けて正体バレ寸前のギリギリ展開が連発。

何より笑えるのは、守仁に触れられるたびに「トゥンク……」を連発し、内心でポエムが発動すること。「鬼の手に包まれて……」「DNAがダンスしてる……」など、完全に中二病ラブコメモードです。

さらに、彼女の「変身が解けると人間に戻ってしまう」という弱点もまたギャグとキャラ立てを両立させる設定で、今後のラブコメ展開への伏線としても秀逸。

ネムはポンコツでありながらも、純粋さと美少女力で確実に“愛されキャラ”の道を歩み始めた印象です。

爆笑と共感を呼ぶキャラクターたちの掛け合いが秀逸

第5話で特に光っていたのが、各キャラクター同士の掛け合いの妙。言葉の応酬や間の取り方、性格のぶつかり合いが生み出すテンポの良さが、視聴者を自然と引き込んでいきます。

ギャグでありながらどこか「あるある…」と共感を誘うシチュエーションが多く、キャラの個性を活かしたやりとりが回を追うごとに洗練されてきました。

この“キャラの化学反応”が本作の強みのひとつであり、特に第5話はそれが顕著に現れていました。

真桑先生×クックのオタク会話に全国のオタクが頷く理由

“推し”を語るとき、人は早口になる――それを地で行ったのが真桑先生の長台詞。しかも相手は自身の“神”であるクック。推しと直接話すという状況に、緊張・喜び・尊敬といった複雑な感情が炸裂します。

中の人（声優）の早口演技と、“早口オタトーク×冷静なツッコミ”のバランスが絶妙で、ギャグとしても質が高い。そして何より「好きなことを共有できる喜び」が会話の底に流れています。

「なぜ好きなのか」を本気で語る姿には、どこか敬意を感じてしまう。これは笑いながらも、オタク文化の肯定にも繋がっているのです。

原くんの“隠れたい”願望に込められた思春期のリアル

一見ギャグに見える「トイレに行けない」問題。しかしその裏には、思春期特有の羞恥心や自意識過剰が描かれています。

原くんは、「存在を消したい」と願うほど周囲の目を気にしており、それが笑いと同時に切なさも呼び起こします。「授業中にトイレに行くだけなのに、なぜこんなに大ごとに？」という彼の葛藤は、多くの人にとって共感の記憶。

そんな彼に手を差し伸べるニコやモリヒトの姿もまた、思春期を支える“仲間”の存在を描いており、実は非常にヒューマンなエピソードだったといえるでしょう。

音夢のキャラ造形に感じる「愛されポンコツヒロイン」の系譜

宮尾音夢は、猫に変身できる魔女という特殊設定に加え、変身が解けると元に戻ってしまうという弱点付き。その上、ポエム連発、触られてトゥンク…と、とにかく“ネタ成分”が濃い。

しかし彼女の魅力は、それだけではありません。内気で人見知り、でも誰かに認めてほしいという心情が、仕草やセリフの端々ににじんでいます。

モリヒトへの執着も一方的なようでいて、実は彼にだけ素直になれる“素”の自分が顔を出す瞬間があり、それが可愛さを倍増させています。

ラブコメ要員としてだけでなく、「ポンコツ×ピュア×努力型」の系譜に連なる、見守りたくなるキャラです。

アニメとしての演出力｜テンポと音響がギャグを昇華させた

『ウィッチウォッチ』第5話は、構成や台詞だけでなく、演出面でも高い完成度を見せてくれました。
テンポ、BGM、間の取り方、声優陣の演技――どれもギャグを最大限に活かすために緻密に設計されています。

結果として「ただ面白い」だけでなく、「だから面白い」と納得できる演出の巧みさが光る回となりました。
アニメという表現だからこそ引き立つ要素を、ここでは掘り下げてみましょう。

早口台詞とクラシックBGMのミスマッチが逆にクセになる

真桑先生の“推し語り”に合わせて流れるのは、なんとクラシックの荘厳な旋律。
この「重厚な音楽×早口でまくしたてるセリフ」のコントラストが、強烈なインパクトを生み出しています。

ギャグでありながら品を感じさせる演出は、『銀魂』や『日常』など過去の名作にも通じるテクニック。
しかも演じる声優・小松未可子さんの演技が、まさに圧巻。あの情報量を滑らかに喋りきる技量は、まさにプロの成せる業です。

文字では伝えきれない“間”や“熱量”が、映像と音で完璧に補完されており、アニメ表現の強みを再認識させられました。

「ポーズで透明になる」演出がもたらす笑いと焦りの緩急

原くんが使用する“存在感を消す魔法”の設定も、アニメだからこそ成立する視覚ギャグの宝庫です。
腕をクロスした瞬間に姿が消え、解いた瞬間に現れるという物理と魔法のギャップが笑いを誘います。

特に注目すべきは、ズボンを脱ごうとして腕を離したら姿が戻ってしまうという絶妙なジレンマ。
この仕掛けにより、笑いだけでなく“焦り”という感情まで視聴者に共有させるのです。

アニメーションとしてのタイミング、音の使い方、キャラの表情の変化など、あらゆる演出要素がこのギャグを下支えしており、制作陣の力量を強く感じるパートでした。

ウィッチウォッチ5話の深掘りポイント｜“隠さず生きる”というテーマ

一見するとバラエティ豊かなギャグ回に思える第5話ですが、実は3つのエピソードすべてに共通する重要なテーマが込められています。
それが「隠すか、さらけ出すか」という問いです。

真桑先生のオタク趣味、原くんの羞恥心、音夢の正体。どのキャラも、自分の“本当”を見せることに葛藤しながら、最終的には一歩踏み出す姿が描かれています。

本章では、そんな共通テーマの精緻な構成と「自己肯定」へと導く演出に焦点を当てて考察してみましょう。

オタバレ、トイレ、猫魔女…すべてに共通する“さらけ出し”の物語

オタク教師、トイレ我慢男子、猫に化けた魔女――設定はコミカルですが、彼らの根底にあるのは「他者に知られたくない本音」です。

真桑先生は“推し”を隠してきた過去があり、原くんはトイレを我慢するほど自意識に囚われ、音夢は人間である自分を猫の姿で誤魔化そうとしています。

しかし、物語の中で彼らはそれぞれのきっかけを得て、「隠さない自分」に踏み出します。“見られてもいい”という心の変化は、全編にわたる大きな共通項です。

これはまさに現代人にとってのテーマ。SNS時代に“本音”を出す難しさと、それでも誰かと繋がりたいという欲求を、ユーモアで優しく包み込んだストーリーテリングだといえるでしょう。

ギャグの中に潜む「自己肯定」へのメッセージに注目

どのエピソードにも通じるのは、「コソコソするより、堂々としてた方がずっといい」という価値観。
これは守仁の一言にも現れており、作品全体を貫く芯として機能しています。

自分を偽って距離をとるより、時に恥をかいても“好き”や“苦しみ”を見せる方が、他者とつながる力になる。
そんな考えが、ギャグの裏に静かに込められているのです。

「笑えるけれど、あとで少し沁みてくる」――それが第5話最大の魅力。
この構成力とメッセージ性こそが、『ウィッチウォッチ』がただのギャグアニメで終わらない理由でしょう。

そして“さらけ出すことの勇気”が、次回以降の展開でもきっと重要な意味を持ってくるはずです。

まとめ｜ウィッチウォッチ第5話は笑えて刺さる神構成だった

『ウィッチウォッチ』第5話は、単なるギャグ回にとどまらず、キャラの深掘りと物語のテーマ性を兼ね備えた“神回”と呼べる構成でした。

隠れオタクの先生が推し絵師と出会って感情を爆発させる1話目は、オタクあるあるを丁寧に描写しつつ、同好の士と繋がることの喜びを描き出しました。
2話目では、笑いと共に思春期男子のデリケートな悩みが掘り下げられ、原くんの変化に人としての成長を感じられました。

そして3話目では、猫魔女・音夢の登場により、ギャグとラブコメの期待が一気に加速。ポンコツ×純情×ポエムという新たな風が、作品全体に新鮮な魅力を加えています。

三つのエピソードに共通していたのは、「自分を偽らず、さらけ出すことの大切さ」。
そのテーマを“笑いながら、ふと気づかせてくれる”構成力に、シリーズの底力を感じました。

笑って癒されて、少し勇気がもらえる。そんなアニメが好きな方には、第5話はぜひ観てほしい回です。