「戦闘シーンは少なめなのに、どうしてこんなに心があたたかいんだろう?」――『悪食令嬢と狂血公爵』第9話を見終えたあと、私の胸に残ったのはそんな不思議な余韻でした。
要塞都市ミッドレーグに到着したメルフィエラは、狂血公爵アリスティードの“領地の内側”と本格的に向き合っていきます。そこで描かれるのは、派手なバトルではなく、ふわふわの髪と魔物食と、お姫様抱っこで少しずつ形になっていく「居場所づくり」の物語でした。
この記事では、『悪食令嬢と狂血公爵』第9話のあらすじを振り返りつつ、ブランシュ隊との出会いが意味するもの、魔物食を通じて広がる人間関係、SNSで語られた視聴者の反応まで、ネタバレありでじっくり感想・考察をお届けします。
※この記事は2025年11月29日に更新されました。
◆内容◆
- 第9話の要塞都市ミッドレーグでの展開
- ブランシュ隊との出会いと関係性の変化
- 魔物食とメルフィエラの心境の変化
『悪食令嬢と狂血公爵』第9話 感想・あらすじ・テーマ考察
第9話は、激しい戦闘や豪華な料理シーンこそ少なめですが、メルフィエラが「ここで生きていくんだ」と感じさせてくれる心の動きがぎゅっと詰まった回だと私は受け取りました。要塞都市ミッドレーグ、公爵の城、そして新たな仲間たちとの出会いが、静かに彼女の居場所の輪郭を描いていきます。
この章では、ミッドレーグという舞台の意味、メルフィエラの身だしなみをめぐる心情、ブランシュ隊との関係性、そして魔物食が生み出す“共犯関係”というテーマまでを、第9話のあらすじを辿りながら丁寧に掘り下げていきます。
要塞都市ミッドレーグに到着したメルフィエラと公爵領の世界観
物語は、メルフィエラたち一行が要塞都市ミッドレーグへ到着する場面から大きく動き始めます。外からは堅牢な城塞に見えるその場所の中に、実は畑や市場、家々が並び、人々の暮らしが息づいている。視聴者と同じように、メルフィエラも「要塞の中にこんな街が」と驚き、アリスティードの領地が「戦うための砦」であると同時に「守るべき生活の場」でもあることを目の当たりにします。
私の解釈では、この要塞都市はアリスティード自身の心の比喩でもあります。外側からは“狂血公爵”という恐ろしい二つ名で固く閉ざされているけれど、一歩中へ足を踏み入れると、そこには人の温度と生活の気配が広がっている。公式サイトのストーリー紹介でも、公爵領が「魔物の脅威と隣り合わせでありながら人々の営みが続く土地」として描かれており、その二面性が第9話で視覚的に立ち上がってきたように感じました。TVアニメ『悪食令嬢と狂血公爵』ストーリー
領内では精霊信仰が廃れつつある一方、魔物食はまだまだ忌避されているという設定も興味深いところです。多くの騎士が実は魔物を口にした経験があると語られる一方で、「抵抗がある者もいるだろう」と示されることで、公爵領の人々が“実利”と“恐れ”の間で揺れている様子が浮かび上がります。メルフィエラがこの土地で魔物食を広めていく物語は、単なるグルメの話ではなく、価値観の更新と共存の模索でもあるのだと、第9話で改めて意識させられました。
身だしなみと自己肯定感――ふわふわの髪が象徴するもの
ミッドレーグの城へ向かう途中、水面に映った自分の姿を見て、メルフィエラが髪の乱れにショックを受けるシーンがあります。これまで彼女は、生き延びるために魔物を食べるという過酷な環境にいたため、身だしなみよりも実利が優先されてきました。だからこそ、「公爵の城に入る自分の姿」を初めて客観的に見てしまった瞬間の戸惑いと恥ずかしさが、とても人間らしく胸に刺さります。
そこでアリスティードが「すぐにブランシュ隊を呼べ」と声を上げ、気が利かなかったことを詫びて頭を下げる流れが本当に優しいんですよね。彼は彼女を“客人”としてではなく、“これから共に暮らす相手”として扱い始めているように見えました。身だしなみを整えることは、単に外見を飾る行為ではなく、「この城の一員として迎える」という意思表示でもある。そのニュアンスは、公式Xでの第9話告知ビジュアルからも感じ取れるように思います。『悪食令嬢と狂血公爵』公式X
そして、“ふわふわの髪”です。ブランシュが櫛を通しながら、「公爵様が気に入っているなら、そのふわふわを活かしましょう」と言ってくれる場面は、自己肯定感の物語としても象徴的でした。乱れた髪は「欠点」ではなく、彼女らしさとして受け取られ、大切にケアされる。私はこのやり取りに、「あなたのままでいていいよ」というメッセージを強く感じました。第9話は、メルフィエラの外見が整えられる回であると同時に、“自分のままここにいていい”と心が少し整えられる回でもあるといえるでしょう。
ブランシュ隊との出会いが示す「戦う侍女」としての家族性
ブランシュ隊との出会いは、第9話のハイライトのひとつです。隊長ブランシュはきびきびとした所作と落ち着いた物腰を併せ持つ女性騎士で、しかも二児の母というギャップがとても魅力的に描かれています。副隊長ナタリーは寡黙ながらよく気が利き、年少騎士リリアンは好奇心旺盛で、メルフィエラにぐいぐい距離を詰めてくる。ふかふかのじゅうたんを汚しそうだと不安がるメルフィエラを、お姫様抱っこで抱き上げてしまうブランシュの行動には、プロの護衛としての判断と、母親としての包容力の両方が滲んでいました。
私の考えでは、ブランシュ隊は「侍女」と「近衛騎士」を兼ねたような存在として機能しています。身の回りの世話をし、ドレスや髪を整える一方で、いざとなれば剣を手に共に戦場にも立てる。つまり彼女たちは、主人に仕える従者でありながら、一緒に危険をくぐり抜ける“戦う家族”のようなポジションなのです。アニメイトタイムズの先行カット紹介でも、ブランシュ隊がメルフィエラの新たな側近としてクローズアップされており、第9話が関係性構築の重要な回であることがうかがえます。アニメイトタイムズ 第9話先行カット記事
そんな彼女たちを前にして、メルフィエラは「何も知らない私に剣を渡してはならない」と語ります。この台詞には、騎士の剣は単なる道具ではなく、誇りと覚悟の象徴だという理解が滲んでいますよね。自分は魔物をさばくための刃物を求めるけれど、騎士の剣は彼女たちが自ら捧げると決めたときに受け取るべきだと、一歩引いて敬意を示す。そのうえで、「公爵様が選んだ騎士であるというだけで信頼に値する」と言葉で信頼を伝える姿に、私はメルフィエラの品位と優しさを強く感じました。
魔物食という“共犯関係”――リリアンとのスクリームウッドの約束
第9話終盤で描かれる、リリアンとの魔物食トークも印象的です。十五歳の彼女は、成人が十七歳であることを理解しつつ、「騎士として認められているからもう大人」と真っ直ぐに言い切ります。そのうえで、メルフィエラが魔物食に至った経緯を聞くと、目を輝かせて「本当は美味しいんですよね」と身を乗り出す。その姿に、危うさと純粋な好奇心が同居していて、思わず微笑んでしまいました。
私の解釈では、魔物食はこの作品における“共犯関係”のメタファーとして機能しています。世間から忌避され、「危険で不浄なもの」とされている魔物を、「美味しいね」と笑い合いながら一緒に食べる行為。それは、この世界のマイノリティ側に立つ者同士が、「私たちはこれで生きていく」と静かに誓い合う儀式のようでもあります。公式サイトのイントロダクションでも、メルフィエラの“悪食”がただの変わり者設定ではなく、物語を動かす原動力として位置づけられており、その意味がリリアンとの会話で一段深まったように感じました。『悪食令嬢と狂血公爵』イントロダクション
スクリームウッドを「高級果実ネクタールより美味しい」と聞いて、「私だって食べてみたいわ」と素直に頷くメルフィエラの姿も印象的です。彼女は魔物食の“布教者”として上から教え込むのではなく、隣に座って「一緒に食べてみましょう」と誘う人なんですよね。この「横並びの誘い方」があるからこそ、リリアンとのスクリームウッド初体験が、ただのグルメ回ではなく、騎士と令嬢が秘密を分かち合う“最初の一口”として、視聴者の心に残るのだと思います。

第9話、要塞都市ミッドレーグって本当に独特な雰囲気だったよね。メルフィエラが少しずつ居場所を見つけていく感じが印象的だったな。

あのブランシュ隊との距離感も良かったにゃ!メルフィエラのふわふわ髪も、なんだか応援したくなっちゃうにゃ。

次回はついにスクリームウッドを一緒に食べるシーンが見られるかも?続きも気になるね!
SNSで語られた第9話の反応と視聴者が惹かれたポイント
ここからは、『悪食令嬢と狂血公爵』第9話を見たファンたちの声を追いかけていきます。私がタイムラインを眺めていて感じたのは、「戦闘より関係性」「料理より居場所づくり」に心を掴まれた人が多いということでした。
ブランシュ隊への盛り上がりや、ミッドレーグという城塞都市の世界観、「料理回ではない回」が高く評価された理由まで、SNSの反応を手がかりに第9話の魅力をもう一度ほどいていきます。
ブランシュ隊人気と「お姫様抱っこ」シーンへの熱量
SNSを見ていると、まず目に飛び込んでくるのがブランシュ隊への熱い反応でした。「ブランシュ隊長イケメン」「女性騎士三人組が一気に好きになった」といった声が多く、特にお姫様抱っこでメルフィエラを抱き上げるシーンは、何度も画像付きで語られていました。
アニメイトタイムズの先行カット紹介でも、ブランシュ隊とメルフィエラの距離感がわかる場面写真がピックアップされており、放送前から「この三人がどう関わってくるのか楽しみ」という期待の声が上がっていました。放送後には「思った以上に母性と頼もしさの塊だった」という感想が目立ち、キャラの魅力が一気に開花した回と言えそうです。アニメイトタイムズ 第9話先行カット
私自身、ブランシュ隊を見ていて感じたのは、「守られるお姫様」と「戦う騎士」という単純な構図を超えた、フラットであたたかい関係性でした。じゅうたんを汚させまいとするプロ意識と、恥ずかしがるメルフィエラを笑わず受け止める優しさ。その両方に心を掴まれた視聴者が多かったからこそ、SNSでもここまで大きな盛り上がりになったのだと思います。
ミッドレーグの城塞都市描写と世界観への評価
もうひとつよく見かけたのが、「ミッドレーグの城塞都市としての描写が好き」という声です。外から見ると無骨な要塞なのに、中には普通の生活空間が広がっているというギャップに反応しているファンが多く、「こういう世界観の作り込みに弱い」といった呟きも目立ちました。
TBS公式サイトの第9話あらすじでも、ミッドレーグは“本拠地であるガルブレイス領の城塞都市”として紹介されており、場面カットからも街並みの細かい描き込みが伝わってきます。ニュースサイトの特集でも、要塞の外観と内部の日常風景の対比が取り上げられていて、「この街での生活をもっと見てみたい」という期待を煽っていました。TBS公式ストーリー/アニバース 第9話記事
私の目には、このミッドレーグという街が「アリスティードの内面の写し鏡」のように映りました。SNSでも「外は硬いけど中は温かい」「狂血公爵の領地にこんな日常があるのがいい」といった感想があり、キャラクターの印象と背景世界がゆるやかにリンクして見えた人は多かったのではないでしょうか。
「料理回ではない回」が高く評価された理由
興味深かったのは、「今日はがっつり料理シーンがなかったのに、すごく満足感があった」という感想が少なくなかったことです。魔物を美味しくいただく作品でありながら、第9話は“料理そのもの”ではなく、“これから誰と何を食べるのか”という関係性の下準備に焦点を当てていました。
公式Xでも、第9話放送前後にあらすじ紹介とともにブランシュ隊のカットが投稿されており、視聴者は「今日は人間関係の回だな」とすぐに空気を掴んだようです。それでもなお「メルフィエラの身だしなみ回、すごく良かった」「料理がないのに、次のスクリームウッド回がめちゃくちゃ楽しみになる構成」といった肯定的な反応が多く、物語の“溜め”としてしっかり機能していることがうかがえました。『悪食令嬢と狂血公爵』公式X
私の考えでは、第9話は「胃袋の準備」ではなく「心の準備」のエピソードです。メルフィエラが自分の姿を自覚し、公爵領の人々と少しずつ心を通わせ、リリアンと“魔物を一緒に食べる約束”を交わす。その積み重ねがあるからこそ、後の料理回で描かれる食卓が、ただのグルメシーンではなく“この場所で一緒に生きる人たちの証明”として、より深く響いてくるのだと思います。
『悪食令嬢と狂血公爵』第9話 感想まとめと次回への期待
第9話を通して強く感じたのは、「メルフィエラが本当にここで生きていくんだ」という静かな確信でした。要塞都市ミッドレーグという舞台、公爵の城という空間、そしてブランシュ隊という新たな仲間たちが、彼女の居場所の輪郭を少しずつ形づくっていきます。
ここでは、第9話全体の意義と、スクリームウッド初体験に向けて高まる期待感を整理しながら、これからの物語がどこへ向かっていきそうか、私なりの視点でまとめていきたいと思います。
メルフィエラの“居場所づくり”が描かれた第9話の意義
第9話は、一見すると「大きな事件が起きない回」に見えるかもしれません。ですが、メルフィエラの視点で見てみると、要塞都市ミッドレーグに足を踏み入れ、公爵の城に部屋を与えられ、ブランシュ隊と出会い、髪を整えてもらうという流れそのものが、彼女の“居場所づくり”のプロセスとして丁寧に描かれています。
アリスティードが気の利かなさを詫びて頭を下げる場面や、ブランシュ隊が「姫様」ではなく「メルフィエラ」と呼び直してくれる瞬間には、彼女を一人の人間として迎え入れようとする意思が表れています。公式サイトのキャラクター紹介でも、アリスティードは「恐れられながらも領民思いの公爵」として語られており、その優しさが対人関係の細部にまで滲んでいることがよくわかります。キャラクター紹介
私の考えでは、この回は「悪食令嬢」が「公爵夫人候補」へと歩み出すための、心の支度を描いたエピソードです。魔物食という特異な能力だけでなく、誰かの誇りを尊重する姿勢や、自分の“ふわふわ”を受け入れていく過程が、静かに積み重なっていく。その土台があるからこそ、この先どれだけ危険な魔物と対峙しても、「彼女には帰る場所がある」と信じて見守ることができるのだと思います。
スクリームウッド初体験と公爵夫人候補としてのこれから
リリアンとのスクリームウッドの約束は、第9話の未来へのバトンになっていました。高級果実ネクタールより美味しいと噂される魔物を、一緒に食べてみようと誘うメルフィエラの姿は、“教える人”ではなく“隣に座る人”としての在り方を象徴しています。彼女は誰かに価値観を押しつけるのではなく、「一緒に試してみよう」と歩幅をそろえることで仲間を増やしていくのです。
その相手が、十五歳で「もう大人」と言い切るリリアンであることも意味深です。若さゆえの危うさと、騎士として認められた誇りを併せ持つ彼女が、メルフィエラと魔物食を通じてどんな絆を結んでいくのか。公式Xでもスクリームウッド回への期待を煽るポストがなされており、ファンのあいだでも「早く一緒に食べるところが見たい」という声が高まっています。『悪食令嬢と狂血公爵』公式X
そして、公爵夫人候補としてのメルフィエラのこれからを考えると、魔物食は単なる“特技”ではなく、公爵領と世界をつなぐキーワードになっていきそうです。魔物を忌避する文化の中で、「美味しい」というポジティブな体験を共有することは、恐怖と偏見をやわらげる小さな革命でもあります。次回以降、スクリームウッドをはじめとした新たな魔物料理がどんな食卓を生み、誰と誰を結びつけていくのか――それを想像しながら待つ時間も、この作品の楽しみ方のひとつだと私は思います。
【公式サイト・引用・参照】
TVアニメ『悪食令嬢と狂血公爵』公式サイト
TVアニメ『悪食令嬢と狂血公爵』公式X
アニメイトタイムズ『悪食令嬢と狂血公爵』第9話「悪食令嬢の決意」あらすじ&先行カット
ANIVERSE TVアニメ『悪食令嬢と狂血公爵』第9話特集記事
◆ポイント◆
- ミッドレーグでの新たな人間関係が描かれる
- ブランシュ隊の個性と信頼が強調される
- 魔物食を通じた価値観の共有が進む
- メルフィエラの心の成長が丁寧に描写

第9話の感想を読んでいただき、ありがとうございます。
メルフィエラとブランシュ隊のやりとりや、魔物食が生む絆の描写に心が温かくなりました。
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