『機械じかけのマリー』第10話 感想「諦めるマリー」嘘つきになったアーサーと諦められない想い

2025年 秋アニメ
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「諦めるマリー」というタイトルなのに、誰も本当には諦めきれていない――第10話を見終えたとき、私が最初に抱いたのはそんな違和感にも似た余韻でした。嘘が嫌いなアーサーがマリーのためにだけ嘘をつき、マリーは好きだからこそ“何もしない”ことを選ぼうとする、このねじれた優しさが胸に残ります。

この記事では、『機械じかけのマリー』第10話のあらすじを振り返りつつ、アーサーの罪悪感やマリーの自己犠牲、イザベルとメイナードの過去まで含めて丁寧に感想・考察していきます。あわせてSNSの反応も整理しながら、「機械じかけのマリー 第10話 感想」を深く語れるようになる視点をお届けします。

※この記事は2025年12月10日に更新されました。

この記事を読むとわかること

◆内容◆

  • 『機械じかけのマリー』第10話のあらすじ
  • 機械じかけのマリー 第10話 感想の要点
  • アーサーとマリーの関係の変化
  • イザベルとメイナードの背景

『機械じかけのマリー』第10話「諦めるマリー」あらすじ・感想・考察【機械じかけのマリー 第10話 感想】

マリーが人間だと気づいた瞬間から、アーサーの日常はそっと裏返ります。これまで当然として受け入れてきた膝枕や「あーん」が、一気に“犯罪では?”と感じてしまう距離の近さに変わり、彼は自分の行いを初めて真剣に振り返り始めます。

第10話「諦めるマリー」は、そんなアーサーの罪悪感と、マリーの自己犠牲的な優しさが静かにぶつかり合うエピソードです。まずは遊園地パートも含めて、ざっくりとあらすじを整理しつつ、この物語がどこへ向かおうとしているのかを一緒に追っていきましょう。

第10話「諦めるマリー」のあらすじをやさしく整理

第10話の前半では、アーサーが「自分はマリーに無茶をさせてきたのでは」「これはもはや犯罪なのでは」と悩む姿が描かれます。マリーを“ロボットメイド”だと思い込んでいた頃は気にならなかったスキンシップが、人間だと気づいた途端、急に生々しい距離として迫ってくる変化が印象的でした。

一方マリーは、そんな彼の葛藤など知らないまま「お掃除モード」と称して刺客を次々に撃退し、お姫様抱っこでアーサーを守ります。しかし返ってきた言葉が「君は俺を殺す気か」だったことで、自分の行動は迷惑なのかもしれないと受け取り、「今までやってきたことは邪魔だった」としょんぼりしてしまうのが切ないところです。

その後、アーサーが「マリーがしてくれることは何でもうれしい」「俺を好きにしていい」と口にする場面は、ぎこちないながらも彼なりの誠意がにじむシーンでした。けれどもマリーはむしろ「何もしない」ことを選ぼうとしてしまい、屋敷に癒やしを感じていると語るだけに留まります。

私の解釈では、このすれ違いこそが第10話の核心です。公式サイトのあらすじ「機械じかけのマリー」第10話紹介ページでは描ききれない、二人の心の距離がここでじわりと広がり始めているように思えました。

アーサーの罪悪感とマリーの自己犠牲が交差する感想

アーサーの「俺は犯罪者かもしれない」という自己嫌悪は、ギャグとして笑える一方で、かなり繊細な感情でもあります。彼は権力も金もある立場の御曹司で、これまでは知らず知らずのうちに“命令する側”に立ってきた人物です。その彼が、マリーの正体を知った瞬間に初めて自分の行いを加害として認識してしまう。この構図が、第10話で一気に鮮明になったと感じました。

マリーの側から見ると、その罪悪感はむしろ「ありがたい」とすら言えるのかもしれません。彼女はアーサーを守るために命がけで戦い、暗殺者をさばき、お姫様抱っこだって平然とこなす。でもそれらを“自分の仕事”だと思い込みすぎていて、「やりすぎて迷惑だったのでは」とすぐに自分を責めてしまう。自分の価値を低く見積もるクセが、この回では痛いほど浮き彫りになっていました。

私の考えでは、第10話のアーサーとマリーはどちらも「相手を守ろう」として、別々の方向に無理をしている状態です。アーサーは嘘が嫌いなのに“気づかないフリ”という嘘を選び、マリーは好きだからこそ“何もしない”という極端な自己抑制に向かおうとする。どちらも優しさから出た行動なのに、結果として二人の距離を広げてしまうところが、静かに胸に刺さりました。

アニメイトタイムズの先行カット紹介記事『機械じかけのマリー』第10話場面カットではドタバタな表情がクローズアップされていますが、実際に本編を通してみると、その笑顔の裏には「このまま一緒にいていいのか」という迷いがしっかり描かれていることに気づかされます。

「諦めるマリー」が本当に描いた諦めきれない感情のテーマ考察

「諦めるマリー」というタイトルだけを見ると、マリーがアーサーへの恋心や居場所を手放してしまう回なのかな、と身構えてしまいますよね。けれども実際に描かれていたのは、むしろ“諦めきれない人たち”の群像でした。マリーはアーサーのそばにい続けたい気持ちを抑えきれず、アーサーはマリーとの時間を守るために嘘をつき、イザベルは変わってしまったメイナードへの想いをまだ手放せずにいる。

遊園地という本来は楽しい場所に集まっているのに、彼らの胸の内にはそれぞれ「自分なんて」「自分が悪かったのかもしれない」という自己否定が渦巻いています。私の解釈では、第10話はラブコメの皮をかぶった“自己評価の物語”でもありました。誰もが自分を責めすぎていて、だからこそ他人に対してはやたらと優しくなってしまう。その優しさが、また新しい誤解やすれ違いを生んでいく構造になっています。

海外のレビューでも、第10話は「fun but surprisingly introspective episode(楽しいのに驚くほど内省的な回)」と評されていて、マリー2のギャグやアクションに笑いつつも、キャラクターの心の揺らぎが印象に残ったという声が多く見られました。私自身も、ラストでイザベルが「人のものを勝手に飲むのは犯罪なのよ」と口にしたとき、アーサーの“犯罪者かもしれない”という自己嫌悪と、恋愛的な意味の「犯罪級の距離の近さ」が二重写しになったように感じて、思わずニヤリとしてしまいました。

つまり「諦めるマリー」とは、本当は“諦められない気持ちとどう付き合うか”を描いたエピソードなのだと思います。ここで描かれた小さな嘘や自己犠牲が、今後の話数でどんな形で決着していくのか。公式X@Mmarie_animeの告知ツイートを追いかけながら、その行方を見守りたくなる回でした。

アーサーの嘘とマリーの諦めない想い、どっちの心に一番共感できるか気になってくるね。

にゃん子
にゃん子

二人とも拗らせすぎにゃ。ニヤニヤ見ている人の方がよっぽど変態な気もするにゃ。

続きでは第10話のすれ違いと遊園地デートを整理しながら、キャラの感情をもっと深く追いかけていくよ。

SNSの反応から読み解く第10話の見どころと評価

第10話を見たあと、私も思わずXで「機械じかけのマリー」を検索してしまいました。タイムラインには、アーサーの挙動不審っぷりに笑う声と、イザベルやメイナードの過去に胸を痛める感想が同時に流れ込んできて、作品の“二面性”がそのまま可視化されているようでした。

ここでは、日本の視聴者と海外ファン、それぞれの反応をざっくり整理しながら、「機械じかけのマリー 第10話 感想」がどんなポイントで共有されているのかを見ていきます。あなた自身の感じたポイントと照らし合わせて読むと、きっと自分の受け取り方の輪郭も少しはっきりするはずです。

アーサーの恋心とギャグ展開に寄せられた好評の声

SNSをざっと眺めていて一番多かったのは、「アーサーが完全に初恋モードに入っていてかわいい」という声でした。膝枕を拒否したり、マリーの「あーん」を全力で避けたりする様子が、「今さら意識するな」「でもわかる」と、半分ツッコミ、半分共感のニュアンスで語られているのが面白いところです。

特に「嘘が嫌いだったはずのアーサーが、マリーのためにだけ嘘をついている」という点に触れている感想が目立ちました。これはアニメ公式サイトやアニメイトタイムズの第10話紹介記事でも強調されている、彼のキャラクター性の“反転”にあたる部分です。視聴者はその変化を「キャラ崩壊」ではなく、「恋によって揺らぐ価値観」として好意的に受け取っていると感じました。

私の感覚では、ギャグとして笑われているシーンほど、アーサーの本気度が伝わっているのが第10話の面白さです。「俺、犯罪者では?」と自分を追い詰めながらも、マリーのそばにいたいという気持ちは手放せない。その矛盾が、SNS上では“かわいさ”として共有されていて、作品全体の空気をやわらかくしてくれているように思いました。

イザベル登場回としての賛否とキャラクター評価

イザベルに関しては、タイムラインの空気が少し複雑でした。登場直後は「典型的なかき乱し要員の令嬢キャラ」という受け止めも多く、「マリーとアーサーの距離を邪魔しないでほしい」と警戒する声も正直ありました。それだけ、マリーとアーサーの関係に感情移入している視聴者が多いということでもあります。

しかし、メイナードとの過去や、後継ぎ問題の余波で振り回されてきた背景が明かされるにつれて、「ただのわがままお嬢様ではない」「恋を拗らせた不器用な子」という評価がじわじわ増えていきます。アーサー公式Xアカウントの放送告知ポストでも、イザベルを含めた遊園地回の場面カットが印象的に使われており、制作側も彼女を“物語を動かすキーキャラ”として位置づけているのが伝わりました。

私の解釈では、賛否が割れるということは、それだけイザベルが“感情を動かす役割”をしっかり果たしている証拠です。メイナードへの想いを諦めきれず、アーサーを利用するという選択は褒められたものではありませんが、「それでも好きだった」という気持ちの強さに共感してしまう視聴者も多いはず。第10話のラストで見せた謝罪や、「恋を諦めるべきかもしれない」というつぶやきが、彼女への印象をやわらかく変えていったように感じました。

海外ファンが注目するマリー2の活躍と作品の魅力

海外のファンコミュニティや英語圏のレビューを見ていると、マリー2の人気がかなり高いことが分かります。「Marie 2 is the real MVP(真のMVPだ)」「シリアスになりそうな空気を全部持っていく」といったコメントが多く、物理ギャグとアクションを兼ね備えた“場をひっくり返す存在”として受け止められていました。

第10話でも、落とし穴のシーンでマリーとイザベルを救ったり、遊園地での移動中に騒動を引き起こしたりと、要所要所で雰囲気を変える役割を担っています。こうしたコミカルなパートがあるからこそ、アーサーの罪悪感やイザベルの恋の痛みといった重い感情も、最後には“楽しいエピソード”として飲み込めるバランスになっているのだと思います。

私の考えでは、マリー2は単なるマスコットではなく、『機械じかけのマリー』という作品が「シリアスに振り切らない」ための安全装置のような存在です。だからこそ、海外ファンはマリー2を通じてこのアニメの空気の心地よさを直感的に感じ取っているのでしょう。第10話は、そのマリー2の役割がもっとも分かりやすく機能した回のひとつであり、日本の視聴者と海外ファンのどちらから見ても、“この作品らしさ”がよく表れたエピソードだったと私は感じました。

機械じかけのマリー 第10話 感想まとめと次回への期待

第10話「諦めるマリー」は、タイトルとは裏腹に“諦めきれない気持ち”が画面からじわじわにじむエピソードでした。嘘が嫌いなアーサーがマリーのためにだけ嘘をつき、マリーは好きだからこそ何もしないと決めようとしてしまう。そのすれ違いの中で、イザベルやメイナードの過去も重なり、物語全体の色合いが少しだけ変わって見えてきます。

ラブコメらしい笑いと、胸の奥に残るチクリとした痛み。その両方を抱えたまま、「この先、みんなはどんな選択をするのだろう」と考えてしまう余韻こそが、第10話のいちばんの魅力だったと私は感じました。ここから物語がどこへ向かうのか、改めて整理しておきましょう。

第11話以降に注目したいテーマと関係性の変化

まず気になるのは、アーサーがいつまで“気づかないフリ”という嘘を続けるのかという点です。彼はマリーを失うことを恐れるあまり、価値観の根っこにある「嘘は許せない」という信念を自分で裏切っている状態にいます。この矛盾は長く続けば続くほど、どこかで必ず爆発してしまうはずで、第11話以降はそのタイミングときっかけに自然と目が向いてしまいます。

マリーの側もまた、「何もしない」と口で言いながら、本音ではアーサーのそばで役に立ちたいと願っていることは明らかです。暗殺者から彼を守る行動も、遊園地でのさりげない気遣いも、すべては“彼の居場所を守る”ためのもの。私の考えでは、今後の話数でマリーが自分の嘘(人間であることを隠していること)とどう向き合うかが、ふたりの関係を決める大きな分岐点になっていくでしょう。

イザベルとメイナードの関係も、ここから深掘りされる余地がたくさんあります。変わってしまったメイナードと、変わってしまった彼をそれでも好きでいるイザベル。後継ぎ争いという“家の事情”が、子どもたちのまっすぐな好意や友情をどこまで歪めてしまったのか。このテーマは、アーサーとマリーの身分差や立場の違いともリンクしていて、『機械じかけのマリー』全体の骨格に関わるモチーフとして今後も描かれていくと私は見ています。

そして忘れてはいけないのがマリー2の存在です。第10話では、彼女(?)がいなければ本当に危なかった場面がいくつもありました。ギャグメーカーでありながら、実は物語の安全装置でもあるマリー2が、今後どこまでシリアスな局面に関わってくるのか。遊園地で示された“頼れる相棒感”を見ると、ただの賑やかしキャラに留まらない役割を担っていきそうで、その点も個人的には楽しみにしています。

第10話までを踏まえると、「諦める」という言葉はこの物語において、決してネガティブなだけの概念ではないように感じます。諦めきれないからこそ、誰かのために嘘をつき、誰かのために身を引こうとし、誰かのために戦う。その不器用でまっすぐな選択の積み重ねが、やがて“本当の居場所”にたどり着く道になるのかもしれません。

あなたは第11話以降、誰のどんな気持ちが一番報われてほしいと感じましたか。アーサー、マリー、イザベル、メイナード――その中で一人だけ選ぶとしたら、誰の物語を最後まで見届けたいと思うでしょうか。

【公式サイト・引用・参照】
TVアニメ『機械じかけのマリー』公式サイト 第10話紹介
TVアニメ『機械じかけのマリー』公式X アカウント
アニメイトタイムズ『機械じかけのマリー』第10話「諦めるマリー」先行カット&あらすじ

この記事のまとめ

◆ポイント◆

  • 機械じかけのマリー 第10話の物語整理
  • アーサーの罪悪感と嘘の選択
  • マリーの自己犠牲と諦めない想い
  • イザベルとメイナードの背景整理
  • マリー2とギャグが支える作品魅力

ここまで読んでいただきありがとうございます。
『機械じかけのマリー』第10話の感想やアーサーとマリーの関係を考えるきっかけになっていたらうれしいです。
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アニメ愛好家ユウ

アニメオタク歴25年、アニメ研究歴20年(メディア学専攻)のアニメ研究ライター。
アニメ年間150本以上を視聴し、イベントやコミュニティでも発信。
日本のアニメ・マンガ・ゲームを世界遺産級カルチャーへ。
そんな想いで『アニメのミカタ』を運営中。

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