『とんでもスキルで異世界放浪メシ２』第21話「バカンスは討伐とともに」感想｜豪邸バカンスとイビルプラント討伐が描く“家族と成長”の物語

「バカンス回だと思ったのに、気づいたらしっかりレベルアップしていた」――第21話を見終えたあと、そんな不思議な満足感が残った人も多いのではないでしょうか。

この記事では、『とんでもスキルで異世界放浪メシ２』第21話「バカンスは討伐とともに」のあらすじをおさらいしつつ、ソーセージ＆カレーの飯テロ描写や、ネイホフでの豪邸バカンス、イビルプラント討伐とムコーダのレベルアップなどを感想・考察の形で丁寧に掘り下げていきます。

「とんでもスキルで異世界放浪メシ２ 第21話 感想」を探している方が、物語のテーマやキャラクターの心情をもう一段深く味わえるように、SNSの反応も交えながら整理しました。読み終える頃には、きっともう一度見返したくなっているはずです。

※この記事は2025年12月3日に更新されました。

『とんでもスキルで異世界放浪メシ２』第21話「バカンスは討伐とともに」あらすじ・感想・考察

第21話では、ドランの街を後にしたムコーダ一行が、陶器の街ネイホフで豪邸を借りてひと息つきながらも、結局はイビルプラント討伐でがっつり働かされる姿が描かれます。フェルやドラちゃん、スイとの距離感も含めて、「旅」と「暮らし」がこれまで以上に密接になった回だと感じました。

のんびりバカンスと見せかけて、ソーセージとカレーの飯テロ、フェルたちとの家族のようなやりとり、そして経験値倍化という意味深なレベルアップがぎゅっと詰まった回として、物語の“次の段階”とスイのさらなる進化を静かに予感させる、まさに節目のエピソードでした。

ドラン出発からネイホフ到着までのあらすじ整理

ドランの街を出たいとムコーダが言い出すきっかけは、「ダンジョン踏破で目立ちすぎたから」という、彼らしい慎重さからでした。フェルは当然のように次のダンジョンを希望しますが、これ以上騒ぎを起こしたくないムコーダにあっさり却下され、代わりにフェルとドラちゃんは狩りへ、ムコーダとスイは留守番となります。

狩りのあいだにムコーダが取りかかるのは、自家製ソーセージ作り。ミスリルでスイに「くちがね」を作ってもらい、腸詰めを仕込み、焼きたてを味見する姿は、すでに一流シェフのそれです。そこへ大量の獲物を抱えたフェルとドラちゃんが戻り、昼間からビールとソーセージで一杯という、異世界とは思えない贅沢な時間が流れます。

やがて一行は、エルランドに涙ながらに見送られながらドランを出発し、焼き物の街ネイホフへ。ギルドマスターのヨーランと対面したムコーダたちは、イビルプラントとキュプロープスの討伐依頼を受けつつ、フェルも住めるような大きな一軒家を一週間から十日ほど借りることにします。公式サイトのストーリーでも、この「豪邸バカンスと討伐依頼の同居」が第21話の軸として描かれています。

ソーセージとカレーが彩る“バカンスと日常”の感想

第21話でまず視聴者の胃袋をつかんだのは、やはり自家製ソーセージと「おうちカレー」でしょう。ソーセージの焼ける音や、カレーの湯気を想像させるようなカットが続き、画面のこちら側まで匂いが立ちのぼってくる感覚になります。ムコーダが昼間からビール片手にソーセージを頬張る姿は、完全に“異世界版・休日のお父さん”でした。

私の考えでは、この回の飯テロ描写は、ただ「おいしそう」にとどまらず、ムコーダたちがどれだけ“日常”を大切にしているかを映し出しています。ドランでの大冒険を終えても、やることは結局、狩りをして、調理して、みんなで食卓を囲むこと。公式キャラクター紹介にあるように、ムコーダは元々ただのサラリーマンであり、料理が得意な一般人だからこそ、この何気ない時間がいちばんのご褒美になっているのだと思います。

ネイホフで借りた大豪邸でのカレーのシーンも象徴的です。広いダイニング、立派なキッチン、湯船まで備わったセレブな住環境の中で、ムコーダが作るのはあくまで「家庭のカレー」。豪華なステーキでもごちそうフルコースでもなく、どこか素朴なメニューを選ぶことで、彼の価値観と、この作品が大事にしている“庶民感覚の幸せ”が、よりくっきり浮かび上がっていたと私は感じました。

イビルプラント討伐と経験値倍化が示すテーマ考察

イビルプラント討伐パートは、本作の中でもかなり“ムコーダ主導”のバトルになっていたのが印象的でした。スイが道をこじあけ、ムコーダがネットスーパー由来の除草剤でとどめを刺すという展開は、剣や魔法ではなく、生活用品と知恵が戦力に変わる『とんでもスキルで異世界放浪メシ』らしさの凝縮だと思います。巨大な個体に苦戦しつつも、「根が弱点」という情報を見抜いていく流れには、これまでの旅で培った経験がしっかり反映されていました。

そして討伐後に判明する、ムコーダのレベルアップと「獲得経験値倍化」という新たな要素。私の解釈では、これはムコーダ自身が望んだ力というより、加護を与えている神々側の“レベル上げブースト”に近いものです。スタッフ＆キャスト情報にあるように、本作は原作小説の設定を大切にしつつアニメ化されていますが、この「経験値倍化」は、神々の思惑とムコーダの平穏志向のズレを際立たせる、物語上の重要なフックになっているように感じます。

さらに、スイがヒュージスライムへと進化し、最終的にはフェルも手こずるというエンペラースライムの存在までほのめかされます。バカンスと討伐という穏やかな空気の中で、実はパーティ全体の戦力インフレが静かに進行しているわけです。のんびりご飯を作っているあいだにも、ムコーダたちの物語は確実に次のフェーズへ踏み出していて、その“のどかさと成長のアンバランスさ”こそが、第21話が見終わったあともじわじわ心に残る理由だと私は思いました。

ネイホフ編を彩る声たち｜SNSで語られた第21話の反応

第21話放送時のSNSは、「飯テロ」「豪邸バカンス」「スイが可愛い」という三本柱で大盛り上がりでした。視聴者のリアクションを追うと、作品の“ゆるさ”と“知らないうちにインフレしていく面白さ”の両方が、自然と語られているのがわかります。私自身もリアルタイムで眺めながら、作品の“生活系異世界ファンタジー”としての完成度の高さを改めて感じました。

特に顕著だったのは、料理のクオリティと豪邸暮らしのギャップ、そしてムコーダのレベルアップの意外性。この3点が、視聴者の心を“美味しさ・羨ましさ・興味深さ”の三方向から刺激し、自然と語りたくなる空気を生んでいたように思います。

「飯テロ」「豪邸バカンス」として好評だったポイント

最も多かったのは「ソーセージとカレーが反則級にうまそう」という声でした。とにかく今回は料理の映像が丁寧で、焼き目や湯気の出し方まで“視聴者の食欲を刺激するための演出”として成立していた印象です。特に、昼間からソーセージとビールで一杯やるムコーダの姿に、「これは真似したい」「絶対おいしいやつ」といったコメントが相次いでいました。

また、ネイホフで借りた大豪邸もSNSで話題に。7LDK、10LDK、13LDKという規模に「もはや宿じゃなくて屋敷」「ムコーダさん、ついに貴族生活」といった驚きの声と、フェルたちがそれを当然のように使いこなす姿に「馴染み方が早すぎる」というツッコミが大量に流れていました。この“庶民ムコーダ × セレブ豪邸”の組み合わせが、視聴者の想像を心地よく裏切り、SNSの盛り上がりを後押ししていたと感じます。

討伐ペースや世界観に向けられたツッコミと賛否

一方で視聴者の間では「イビルプラントとキュプロープスの討伐が速すぎる」「バカンスのはずが仕事量多い」といった軽妙なツッコミも散見されました。これは批判というより、シリーズ特有の“圧倒적戦力が日常に溶け込んでいる”感覚を楽しんでいるニュアンスが強く、フェルやドラちゃんが淡々と敵を片付けていく姿に「さすが」「また生態系が崩れた」など、半ばネタ化した受け止め方が目立ちました。

また、ムコーダが除草剤で戦う展開については「そう来たか」「生活用品で戦うのがこの作品の真骨頂」という好意的な声が多い一方、現実世界の知識と異世界設定の間で「犬（フェル）に玉ねぎ…まあ神獣だからセーフ」というユーモラスなツッコミも見られ、作品のゆるさを楽しむ文化がSNS上で根付いていると感じます。

スイの進化予感とムコーダの成長に寄せられた期待

今回のSNSで特に目立ったのが「スイの成長が楽しみ」という声でした。ヒュージスライム化できることが示されたことで、視聴者のあいだでは「最終的にはエンペラースライムになるのでは」「スイが最強枠になる未来が見える」といったワクワク感に満ちたコメントが多く流れていました。

ムコーダのレベルアップや経験値倍化についても注目が集まり、「ムコーダさん、神様に完全に見込まれてる」「加護のインフレ来た」といった予想や考察が活発。彼が望まぬ方向で強くなっていく展開に対して、「平穏を求める一般人が世界に巻き込まれていく感じが良い」と語られることも多く、キャラクター性への共感がSNSの盛り上がりを後押ししていました。

『とんでもスキルで異世界放浪メシ２』第21話 感想まとめと次回への期待

第21話は「バカンス」と「討伐」という対照的な要素が、美しく溶け合った回でした。豪邸暮らしのゆるやかな幸福と、イビルプラント討伐のハードさ。その間にあるのは、ムコーダが作る温かいご飯と、フェル・ドラちゃん・スイとの家族のような距離感です。この“生活と冒険の同居”こそが本作の魅力であり、21話はそのバランスが特に見事だったと私は感じました。

そして、スイの進化予告、ムコーダの経験値倍化、キュプロープスの瞬殺など、物語は次の段階へ静かに進んでいます。バカンスの中に未来の伏線が散らばっていて、次回からの展開が一段階スケールアップしそうな気配が漂っていました。ムコーダの「神様に文句言ってやる！」宣言も込みで、彼らしい等身大の強さをこれからどう描いていくのか、とても楽しみです。

第22話へつながる“家族感とインフレ”へのワクワク

次回はキュプロープス討伐後の処理、そして海への旅に向けた準備が描かれそうです。フェルはすでに海に行く気満々で、ドラちゃんはマイペースに眠り、スイはどんどん成長していく。ムコーダはそんな仲間たちに振り回されながらも、結局は彼らと一緒に前へ進むことを選ぶのでしょう。この“一歩引きながらついていく主役”の姿が、私にはとても愛おしく映りました。

どれだけインフレしても、ムコーダの日常は「美味しいものを作って、みんなで食べる」こと。そこが揺るがない限り、物語はきっと温かさを失わないはずです。次回、どんな料理と冒険が待っているのか――期待しながら、また一緒に見届けましょう。

【公式サイト・引用・参照】
TVアニメ『とんでもスキルで異世界放浪メシ２』公式サイト
第21話「バカンスは討伐とともに」ストーリー
アニメイトタイムズ｜第21話 先行場面カット＆あらすじ