最終回まで見て、まず口から出たのはこれでした。なんでマリーアの愛称がミミなんでしょう!? 名前にも名字にも「ミ」が見当たらないのに、みんな当然みたいにミミ呼び。そこ、ずっと気になってたんですけど(笑)
ただ、第12話はその謎ごと飲み込める、幸福度の高い締めでした。結論から言うと、ファーストダンスで恋愛、家族、タイトル回収まできれいにまとめた“一風変わったシンデレラストーリー”です。最終回は面白いのか、続きも追う価値があるのか。その答えはかなり前向きです。
※この記事は2026年6月18日に更新されました
逃げ釣り第12話感想|ミミの謎愛称まで含めて愛される最終回
第12話は、イレネオとザイラの騒動に巻き込まれたマリーアたちが城へ戻り、夜会のファーストダンスへ向かう回でした。
王妃を襲撃した犯人はイレネオではなく、彼を好きなザイラ。頭に血が上って少し驚かせようとした、という話ではあるのですが、王妃襲撃は普通に大事件です。ザイラがどんな処罰でも受けると言い、マリーアが反省したならやり直せばいいのではと受け止める。このあたりに、作品全体の優しさが出ていました。
そして夜会へ。頭がガンガンして水を飲むマリーア、酔っ払って大騒ぎした扱いのアイーダ、優秀なメイドたちに仕上げられていく姫たち。最終回なのに変な生活感とドタバタが残っているのが、逃げ釣りらしくて良いんです。
でも、この回で本当に光ったのはドレスでもダンスでもなく、マリーアの“人の不安を拾う力”でした。
アイーダの手を握るマリーアが尊い|強い令嬢から王妃候補へ
アイーダは、レナートからプラチドへ乗り換えたと言われる。マリーアは、アイーダからレナートを奪ったと言われる。貴族たち、ゴシップ好きすぎる。上品な顔をした井戸端会議の猛者です(笑)
その視線の中で、アイーダは「いつも通りに出来ないかも」と不安を漏らします。ここでマリーアが「私がミスしたら頼むわね」と手を握るのが、控えめに言って最高でした。
ただ慰めるだけなら簡単です。でもマリーアは、アイーダを“かわいそうな子”として扱わない。自分を助ける側に戻してあげるんです。つまり「あなたは私に必要な人だ」と伝えている。これはかなり強い励まし方です。
武闘派令嬢としてのマリーアは、拳で状況を突破するキャラでした。でも最終回の彼女は、拳より先に手を差し出す。だからアイーダは「私も一人ではない」と立ち上がれる。ここでマリーアは、ただ強い令嬢から、誰かを支えられる王妃候補へ変わって見えました。
この手の温度があったからこそ、次のファーストダンスはただの恋愛イベントでは終わりません。
2組のファーストダンスが答え|ゴシップを黙らせる優雅な反撃
マリーアとレナート、アイーダとプラチド。2組が並んで踊ることで、夜会は恋愛の披露であり、周囲への回答にもなっていました。
「奪った」「乗り換えた」と好き勝手に言っていた観客たちに、言葉で反論しないのが良い。ダンスで見せる。誰が誰を選び、誰と並んで立つのかを、公の場で示す。これは優雅な反撃です。殴らないけど、しっかり殴っている。こういうの大好物です。
マリーアがレナートと楽しそうに踊り、アイーダもプラチドと踊る。懐疑的だった観客を取り込んでいく流れは、まさに姫の勝ち筋でした。アイーダが「ミミなら誰からも愛される王妃になれる」と確信するのも納得です。
王妃が涙を流して拍手し、父や姉、弟がマリーアを見守る。王様の立場がないくらい家族の圧が強いのも笑いました。さらに王妃がテオドリーコに抱きついて、推しが増えたみたいな空気になるのも良い。あの人、だいぶ強火オタク側です。好き。
ただ、幸福な絵が完成していたぶん、ザイラとイレネオ周りはもう少し見たかったのも本音です。
弱かった点は駆け足感|それでも原作まで追いたくなる
ザイラは謹慎、イレネオも謹慎。ここは最終回の尺もあって、かなりサクッと処理された印象でした。
ザイラはイレネオを好きすぎて暴走した人物ですが、王妃襲撃まで行った背景には、もっと湿った感情があったはずです。花澤香菜さんが演じる清々しい悪役、もっと見たかった。ゲスな悪役は、最後にボコボコにされるか、泣くほど反省するところまで見たいんですよ。オタクの業が深い(笑)
一方で、レナートが王太子になる不安を語る場面はかなり良かったです。賢く、健康で、国のためにあるべき姿を務めてきたレナート。その重さは、跡取りとして育てられてきたマリーアとも重なる。ここで2人は、ただの恋愛カップルではなく、同じ“期待される側”に立つ者同士になります。
「殿下呼びはやめてほしい」と言うレナートに、マリーアが「レナート」と連呼する。怒ったマリーアの拳をレナートが受け止めて、そのままイチャイチャする。上品な王宮ラブコメの顔をしながら、最後は拳と照れで距離を詰める。逃げ釣り、やっぱりこの雑味が愛おしい。
そして父の「優良物件を捕まえてこい」から、最後の「逃がした魚は大きかったが釣りあげた魚が大きすぎる」へ。タイトル回収として気持ちいい締めでした。弟が生まれて跡取りを降り、婚活に出され、婚約していないのに婚約破棄され、結果としてレナートを釣りあげる。人生、釣り糸を垂らしてみないと何が来るかわからないものです。
第12話はアニメの区切りとしてしっかり満足できます。ただ、キャラの余白はまだまだ残っています。『虫かぶり姫』を何度も見た身としては、こういう令嬢が居場所を得る物語に弱いんですよ。『ずたぼろ令嬢』もまた見たくなってきました。
一風変わったシンデレラストーリーとして、逃げ釣りは最後まで好きでした。ミミの愛称の由来は謎のまま。でも、理屈では説明できない愛称ごと愛されているのがマリーアなんだと思います。第12話まで見たなら、原作やコミカライズで続きを追う価値は十分あります。
【公式サイト・引用・参照】
- TVアニメ『逃がした魚は大きかったが釣りあげた魚が大きすぎた件』公式サイト、第12話「逃がした魚は大きかったが釣りあげた魚が大きすぎた件」
- TVアニメ『逃がした魚は大きかったが釣りあげた魚が大きすぎた件』公式サイト
- アニメイトタイムズ、『逃げ釣り』第12話場面カット&あらすじ・花澤香菜のコメントが公開

最後まで読んでいただきありがとうございます。
逃げ釣り第12話は、ミミの愛称の謎まで含めて楽しい最終回でしたね。

名前にミがないのにミミ呼びは謎すぎるにゃ!
でもファーストダンスで全部許したくなるのがずるいにゃ。

タイトル回収もきれいで、令嬢ラブコメとして満足度の高い着地でした。
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