『手札が多めのビクトリア』6話|ノンナは養女になる?なぜ男爵家のお試しを受けたのか、その後まで解説

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ノンナ、お前そっち行っちゃうの!?

第6話「この子の幸せを考えてやらないと」は、マイルズとの出会いも面白かったのですが、最後の養女話で全部持っていかれました。

結論から言えば、ノンナはビクトリアを捨てたわけではありません。そして原作では、ハンソン男爵家の正式な養女にもなりません。

※この記事は2026年8月12日に更新されました

『手札が多めのビクトリア』6話 感想:万能工作員なのに母親になると不器用すぎる

今回一番刺さったのは、ビクトリアの弱さでした。

元工作員クロエとしてなら、危険人物を見極め、戦い、変装し、偽造し、たいていの問題を自力で処理できます。それなのにノンナの将来となった途端、正解が分からなくなる。

ハンソン男爵家なら財力も身分もある。教育も将来も保証できる。条件だけなら、自分と暮らすより幸せなのではないか――ビクトリアは本気で考えてしまいます。

引き留めたい。でも愛しているからこそ、自分のそばに置くことがノンナのためなのか迷う。手札の多い女が「家族の幸せ」だけは計算できない。そこが尊いんですよ。

ノンナはなぜハンソン男爵家の養女になる話を受けたのか

ノンナが男爵家へ行くことを受け入れたのは、豪華な屋敷や身分に惹かれたからではありません。

原作では、養女の話を聞いたノンナは最初から乗り気ではなく、「何回か泊まって、嫌なら断っていい」という条件を確認しています。

それでもお試し生活へ行った本当の理由は、後にノンナ自身が説明しています。

エバが困っていることに気づき、放っておけなかったからです。

ノンナは、エバが困った時にハンカチを強く握る癖を覚えていました。養女話の時にもそれを見て、「エバ様が困っている」と察したわけです。

そのうえで「嫌なら断れる」という約束も覚えている。

つまりノンナはビクトリアから心が離れたのではなく、大人たちの表情まで観察したうえで自分なりに判断していました。六歳児の観察眼じゃないだろ(笑)。ビクトリア仕込みなのか、恐ろしく肝が据わっています。

ノンナはこのまま男爵家の養女になる?その後どうなるのか

ノンナは正式な養女にはなりません。

原作ではハンソン男爵家でのお試し生活が続くうち、夫妻が亡くなった実娘「ドロレス」をノンナへ重ねるようになります。

ノンナをドロレスと呼び、「お父様」「お母様」と呼ぶよう求め、ついには部屋へ鍵までかけてしまいます。

そこでノンナは「これはダメだ」と判断。

六日目の夜、二階の窓から手すりにぶら下がって地面へ降り、ビクトリアに教えられた受け身を使って脱出します。そして夜中に一人で自宅へ戻り、台所の窓をこじ開けようとしているところをビクトリアに発見されます。

ノンナは帰宅後、自分はドロレスではないし、ハンソン夫妻は自分の親ではないとはっきり意思を示します。

男爵夫妻はノンナ本人を見ているつもりで、亡くした娘を取り戻そうとしてしまったんですね。

もちろん部屋に鍵をかけるところまで行けば完全にアウトです。ただ夫妻も単なる悪人ではなく、子供を失った喪失から抜けられず暴走した人たちとして描かれています。

マイルズは何者?ビクトリアの正体に気づいているのか

マイルズは近所に暮らす初老の退役軍人です。

登場した瞬間から「この爺さん、絶対ただ者じゃないな」と匂わせていますが、その直感は正しい(笑)。原作では後にビクトリアと本格的に手合わせします。

結果は五分五分。しかもビクトリア自身が、現役時代のマイルズなら自分では敵わなかっただろうと認めるほどの腕前です。

だからビクトリアの馬術や身体能力を見て、「普通の女性ではない」と察するだけの経験は十分にあります。

ただし、この時点でマイルズが「ビクトリアの正体は元工作員クロエだ」と特定した描写はありません。

むしろ良いのは、事情がありそうだと分かっていても無理に聞かないところ。

ノンナが男爵家へ行って落ち込むビクトリアと手合わせし、彼女が元気を取り戻したところで茶に誘う。強い爺さんが余計な詮索をせず若者を見守る――こういうベテランキャラ、私は弱いです(笑)。

ビクトリアがクロエだったことはバレるのか

ここからは原作の先の展開です。

クロエが生きていることは、やがてランコムたちにも知られます。

原作では情報を得たランコムが仲間たちへ「クロエが見つかった」と告げる場面があります。

つまり、崖から転落して死んだように見せたビクトリアの偽装は永遠には続きません。

さらに物語が進むと、ランコムとビクトリアは直接再会します。そこでクロエとして生きていた過去が、現在のビクトリアの生活へ真正面から戻ってきます。

第6話で過去の工作員時代を思い出させる描写が入るのも、この作品では「名前を変えれば過去まで消えるわけではない」ことを忘れさせないためでしょう。

ノンナと暮らす現在が幸せになるほど、過去に見つかった時に失うものも大きくなる。この緊張感が地味に胃へ来ます。

「この子の幸せを考えてやらないと」というタイトルの意味

タイトルだけ見れば、「六歳の子供には将来のことまで分からない。大人が幸せを考えてやらなければ」という発想に見えます。

実際、ハンソン男爵家ならお金も身分も教育環境もある。条件を表にして比較したら、そちらが勝つでしょう。

でも第6話とその先で問われるのは、条件の良い人生を大人が選ぶことと、本人が幸せを選ぶことは同じなのかという話です。

原作でもビクトリアは、ノンナ本人の気持ちを大切にしようとします。

だから無理やり取り返しには行かない。万能工作員なら屋敷へ潜入するくらい朝飯前なのに(笑)、今回はノンナが自分で答えを出すのを待つんです。

そしてノンナは自分で帰ってくる。

これは単に「男爵家が怖かったから」という話だけではありません。誰を親と呼び、どこを自分の家とするのかを、ノンナ自身が選ぶ物語になっています。

家族は条件ではなく、ノンナ自身が選ぶ

ビクトリアには手札が多い。語学、料理、変装、偽造、格闘、危機管理。生き抜くための技術なら腐るほど持っています。

でも「ノンナを幸せにする絶対の正解」だけは持っていません。

だから最後は、ノンナを信じるしかない。

そしてノンナが選ぶのは、立派な男爵家ではなくビクトリアのいる家です。財産でも肩書でもなく、「この人が自分の家族だ」という本人の意思で帰ってくる。

……しかし六歳で「部屋に鍵をかけられた」「死んだ子供の代わりにされている」を非常事態認定し、二階から脱出する幼女は強すぎる(笑)。

ビクトリアが教えた技術、こういう形で役に立つとは思わなかったよ!

【公式サイト・引用・参照】

最後まで読んでいただきありがとうございます!
ビクトリア6話は、ノンナの養女話で一気に心配になりましたね。

にゃん子
にゃん子

ノンナがハンソン男爵家を選んだと思ったら早とちりにゃ!
六歳で状況を見抜きすぎにゃ。

マイルズやクロエの過去も今後が気になります!
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アニメ愛好家ユウ

アニメオタク歴25年、アニメ研究歴20年(メディア学専攻)のアニメ研究ライター。
アニメ年間150本以上を視聴し、イベントやコミュニティでも発信。
日本のアニメ・マンガ・ゲームを世界遺産級カルチャーへ。
そんな想いで『アニメのミカタ』を運営中。

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