『クレバテスⅡ-魔獣の王と偽りの勇者伝承-』第9話ネタバレ感想|本物のミレアはどっち?鏡の迷宮の正体

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扉を開けても同じ拷問部屋。ようやく誰か現れたと思ったら、よりによってミレアが二人。こういう「助かったと思った瞬間に謎が増える」回、オタクの脳が一番忙しくなるやつです(笑)。

第9幕「鏡の迷宮」は、アリシアの脱出劇を通して、元のミレアが鏡の中へ封じられていた事実と、ミレアの宿命と鏡の魔術が人格まで二つに分けていたことを明かした回でした。

※この記事は2026年9月3日に更新されました

『クレバテスⅡ』9話 感想:元のアリシアが戻ったのに安心できない

大人の姿に戻ったアリシアが、剣もクレンとの通信もない状態で迷宮を進む。その裸一貫ぶりが、彼女の勇者としての地力をむき出しにしていました。

小さな魔獣姿の可愛さは名残惜しいですが、やはりアリシアは前へ出て、殴られ、考え、また立つ姿が似合う。拷問部屋の無限ループにも早々に癇癪を起こさず、扉や壁の法則を確かめるところに、旅で鍛えられた判断力が見えます。

一方、地上ではクレンがガルトの報告からアリシアの位置を察し、迷わず救出へ動きました。いつもなら魔血を通じて横から毒舌を飛ばす保護者が沈黙している。この不在が、アリシアの孤独を妙に生々しくしています。

そして最大の混乱要員が、拷問椅子に縛られていたミレアです。第7幕でローメインの仮面の下からミレアが出てきたばかりなのに、今度は別のミレア。視聴者の「どっちが本物だよ」を、作品側も承知でぶつけてきました。

鏡の中に閉じ込められていたミレアは本物なのか

拷問椅子に拘束されていたミレアは、王女として生きてきた元のミレアです。外の世界でローメイン学長の姿を使い、ユニオンを率いているもう一人は、鏡によって分かれたミレアの「裏側」にあたります。

第9幕では、拘束されたミレア自身が「もう一人の自分」に鏡の中へ閉じ込められたと説明します。彼女が突然増殖したのでも、別人がデスマスクでミレアへ変装したのでもありません。

整理すると、本物と偽物というより「一人のミレアから分離した二つの側面」です。ただし、現在の主導権を奪い、外でローメインとして暗躍しているのは裏のミレア。普段の王女としての記憶と感情を持つミレアは、鏡の内側へ追放されました。

ここが残酷なんですよ。裏のミレアは王女の顔だけを盗んだ敵ではない。ミレア自身から生まれた以上、恐怖や欲望、魔術への執着も彼女と無関係ではありません。自分の中の見たくない部分が、自分より強くなって人生を乗っ取る。鏡が映しているのは顔ではなく、人間の亀裂です。

拘束されたミレアを「善」、外のミレアを「悪」とだけ分けるのも雑です。元のミレアに殺意がなくても、裏側が生まれる土壌になった葛藤までは消えない。この二人が再び向き合った時、単なる偽物退治では済まないでしょう。

鏡の迷宮とは何なのか?同じ部屋へ戻る理由

鏡の迷宮は、通常の空間を鏡写しにしただけの場所ではありません。人を閉じ込め、侵入者の記憶や内面に干渉しながら試練を与える「さらに裏の世界」です。ミレアの人格分離は誰にでも起きる迷宮の機能ではなく、彼女が背負う宿命と鏡の魔術に結びついた現象です。

アリシアが扉を何度開けても拷問部屋へ戻ったのは、廊下が物理的につながっているからではなく、迷宮側が出口を同じ地点へ折り返していたためです。階段や部屋の位置関係を信じて歩くほど、同じ場所へ戻されます。

前の階層では、鏡やガラスが現実側の姿を映し、アリシア自身の記憶や弱さを材料に試練を作っていました。第9幕の深層では干渉がさらに強くなり、クレンの魔血による通信さえ遮断されます。つまり夢の中ではなく、独自の法則を持つ魔術的な異空間です。

ミレアと合流したことで出口が見えたように思えましたが、迷宮はすぐ床を崩し、アリシアをさらに下へ落としました。脱出条件は道を見つけることではなく、用意された試練を越えること。方向音痴にはあまりに理不尽なダンジョンです(笑)。

ラストに現れた巨大な魔獣の正体は何者か

第9幕のラストに現れた巨大な魔獣は、アニメ本編では名前も出自も明かされていません。現時点で確定しているのは、鏡の迷宮の深層でアリシアを待ち受ける次の試練だということです。

KADOKAWAによる原作第9巻の紹介でも、この存在は「得体の知れぬ敵」とだけ記されています。クレバテスやヴォーデインの別形態だと断定できる描写はなく、ミレアの分身だとする根拠もありません。

むしろ注目したいのは、迷宮がアリシアの内面に合わせて敵を変えてきた点です。巨大さに任せて斬るだけでは突破できず、敵を観察し、その力や意図を見抜くことが求められます。アリシアの強みは根性ですが、迷宮が試しているのは根性の一歩先です。

ここからはアニメ第9話より先の原作ネタバレを含みます。

原作では、鏡の迷宮の試練はこの魔獣で終わりません。次の大きな試練で、アリシアは全盛期の父マルゴと剣を交えます。亡き父との再会はご褒美ではなく、アリシアが自分の戦い方と人生を見直すための壁です。

さらに迷宮は亡き父母との穏やかな生活まで見せ、アリシアに「失った幸福へ戻るか、傷だらけの現実を選ぶか」を突きつけます。ラストの魔獣は最終回答ではなく、その厳しい自己対決へ入る門番と見るのが自然です。

「鏡の迷宮」というサブタイトルの意味

「鏡の迷宮」が指すのは、出口のない異空間だけではありません。ミレアは表と裏に分かれ、アリシアは過去の自分や家族と向き合う。登場人物が鏡に映った別の自分へ迷い込む構造そのものです。

鏡は嘘を映しませんが、見える範囲しか映さない。ミレアの優しい王女像も、裏側の冷酷さも、片方だけでは彼女の全体にならないんですよ。第9幕はその不完全な像を二人並べ、視聴者へ突きつけました。

アリシアはようやく元の姿へ戻りました。それでも本当の意味で自分を取り戻す戦いは、ここから。父との剣戟まで待っていると知ると、鏡の底はまだまだ深い。勇者アリシア、帰還早々ハードモードすぎますが、だからこそ目が離せません。

【公式サイト・引用・参照】

最後まで読んでくれてありがとうございます!
本物のミレアと鏡の迷宮、かなり厄介な仕掛けでした。

にゃん子
にゃん子

裏側の自分に人生を奪われるなんて怖すぎるにゃ!
ユウの裏側は変態度が増すだけにゃ。

そこは否定しづらい(笑)。
巨大魔獣の正体や今後の伏線について、感じたことをSNSでシェアして聞かせてください!

アニメ愛好家ユウ

アニメオタク歴25年、アニメ研究歴20年(メディア学専攻)のアニメ研究ライター。
アニメ年間150本以上を視聴し、イベントやコミュニティでも発信。
日本のアニメ・マンガ・ゲームを世界遺産級カルチャーへ。
そんな想いで『アニメのミカタ』を運営中。

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