一人で推しグッズを集めるのも楽しい。でも、同じものを好きな相手と売り場を歩ける喜びは別格です。『おじさんはカワイイものがお好き。』第3話「小路課長と初めての同志」は、小路三貴と河合ケンタが一緒にファンシーショップへ向かう回。
ただし、好きなものを堂々と手に取るには、まだ小路の心に大きな壁があります。可愛いグッズの話なのに、見知らぬ人の視線がこんなに怖い。そのギャップこそ、おじカワらしい笑いと切なさです。
※この記事は2026年10月19日に更新されました
今回のポイント
- 小路とケンタがファンシーショップで「好き」を共有
- パグ太郎グッズを手に取る瞬間に訪れる人目の壁
- 秘密を隠す日常から、仲間と楽しむ日常への変化
小路とケンタ、初めての同志と歩く店内が尊い
第2話で、同じ「カワイイもの好き」としてつながりを得た小路とケンタ。第3話では、二人でファンシーショップに向かいます。推しのグッズが並ぶ場所を仲間と歩く。ただそれだけなのに、この二人にとっては大事件なんですよ。
小路は職場で仕事のできる大人として振る舞い、家でも好みを隠そうとしてきました。だからこそ、ケンタの前で「これが好き」と話せることには、買い物以上の意味があります。
同じジャンルが好きなだけでもうれしいのに、気兼ねなくテンションを上げられる同志は本当に貴重です。グッズの値段や人気よりも、その隣に理解者がいることのほうがずっと大きい。長く趣味を続けるほど、この幸せがしみます。
しかもケンタは、感情を表に出せる人物。慎重な小路との組み合わせは、似た者同士のようで案外正反対です。この温度差が、二人のやり取りを可愛らしくしています。
ケンタの声が大きくなるのは、推しへの愛が本物だから
ファンシーショップで気持ちが高ぶり、ケンタはうっかり声が大きくなります。公式の第3話紹介でも触れられている場面です。秘密を守りたい小路にとっては、ちょっと困った状況でしょう。
でも、ケンタだけを無神経だと責めたくはない。推しを前にした瞬間、普段の冷静さが吹き飛ぶのはオタクあるある。発売日や新グッズの前では、大人の理性なんて案外あっさり負けます(笑)。
一緒に楽しめる仲間ができたからこそ、以前より油断してしまう。そんな逆転が面白いですね。孤独な推し活が少し楽になったと思ったら、今度は二人分のテンション管理が必要になるわけです。
江口拓也さん演じるケンタの役どころは、この明るさをどう響かせるかが魅力。対する興津和幸さんの小路は、気持ちを抑えて取り繕う大人の側。その対照的なキャラクター設計が、会話を楽しませてくれます。
パグ太郎グッズを手にした先に、親子がいた怖さ
小路もケンタにつられ、パグ太郎のグッズを手に取ってしまいます。ところが、すぐそばには幼い女の子と母親がいる。好きなものを選んでいるだけなのに、小路は人目を気にしなければならないのです。
ここが本作の、笑って終われないところ。小路がしているのは誰にも迷惑をかけない買い物です。それでも「いい年をした男が可愛いものを好きなのは変だ」と見られることを、強く恐れている。2026年のアニメ版でも、小路の秘密への警戒心が騒動の火種になっています。
傍から見れば、同じ売り場に親子がいるだけ。けれど小路の心の中では、秘密が露見する危機になる。この当人と周囲との認識の差が、コメディとしてよくできています。
そして小路の不安を、ただ考えすぎだと片付けるのも違います。公式の第1話紹介にも、カワイイもの好きを隠す背景に過去のトラウマがあると書かれていました。そのため、何でもない親子の存在も小路には脅威になってしまうのです。
公式の第1弾PVには、パグ太郎と仲間たちのオリジナル映像も登場します。小路が惹かれるキャラクターの世界観を眺めると、グッズ売り場での浮かれぶりも納得です。
「好き」を隠すことと、守ることは同じではない
小路は長い間、カワイイものへの愛情を秘密にしてきました。自分を守るための選択だったのでしょう。しかし、秘密を守り続けることで、好きなものを楽しむ時間まで縮めてしまうのは、やっぱり切ない。
ケンタと出会ったことで、小路は初めて別の道を見つけつつあります。世界中に趣味を公開する必要はない。それでも、気を許せる相手の前でくらい素直になっていいはずです。
この作品が気に入っているのは、推し活を単なる奇行として笑わせないところ。小路の挙動は確かに面白い。でも笑いの奥に、誰にも邪魔されず好きなものを好きと言いたい、という真っ当な願いがあります。
そして幼い女の子と母親という組み合わせも、象徴的です。子どもなら自然に手に取れる可愛いグッズを、大人の小路は遠慮してしまう。「年齢と好みは別でいいだろ!」と、つい言いたくなりますね。
第3話の魅力は大事件よりも、大人の小さな一歩
第3話の公式紹介が示しているのは、ファンシーショップでのささやかな出来事です。巨大な謎も、命を懸けた戦いもない。それでも小路にとっては、自分の気持ちを少し外へ出せるかどうかの勝負になっています。
可愛いキャラが好きなのに、本人はいつも深刻。ケンタと出会って気持ちが軽くなったと思えば、また視線が気になる。そんな一進一退が、この作品の面白さです。
もどかしいのは、小路の悩みが周りからは見えにくい点でしょう。小路のような「ちゃんとした大人」が抱える小さな秘密ほど、他人に説明しにくいのかもしれません。
大人になっても好きなものへの情熱は失わなくていいし、仲間と一緒に浮かれてもいい。小路とケンタの買い物には、そんな当たり前の自由を少しずつ取り戻す温かさがあります。
最初の同志ができた小路は、秘密を共有する喜びと、知られる怖さの両方を抱えている。今後、二人がもっと気楽に推しを語れる日を期待したいですね。
【公式サイト・引用・参照】

最後まで読んでくれてありがとう!
小路とケンタの同志感、趣味を持つ大人には刺さりますね。

パグ太郎の前で平常心?
そんなの無理だにゃ。

小路の慎重さにも注目したい第3話。
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