『クレバテスⅡ-魔獣の王と偽りの勇者伝承-』4話|アリシアはなぜネズミ型の魔獣になった?黒い塔の目的と試練の成否

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勇者アリシア、まさかの瓶詰め。巨大な魔獣と斬り合ってきた女性が、小動物扱いされて連れ去られる落差がヤバいです。

第4幕「黒い塔」は、アリシアがトアの書によって小型魔獣へ変えられ、クレンが巨大な塔を出現させて神学校の秘密を力ずくで暴こうとした回でした。

アリシアは、魔獣になっただけで失格になったわけではありません。第4幕の時点では合否が確定しておらず、小さな体のまま試練は続いています。

※この記事は2026年7月30日に更新されました

『クレバテスⅡ』4話の感想:小さなアリシアと巨大な黒い塔の落差がエグい

今回うまかったのは、アリシアとクレンの物語を正反対の大きさで進めたことです。

アリシアの目には草木も瓶も巨大に映り、普段なら脅威にならない生き物まで命を奪いかねない怪物になる。一方のクレンは、学園の近くに巨大な黒い塔を作り、舞台そのものをひっくり返しました。

アリシアは剣も体格も失いましたが、恐怖で立ち止まりません。周囲を観察し、危険を避け、アンドリューへ自分の意思を伝えようとする。小さくなっても勇者の芯は折れていませんでした。

ところがアンドリューから見れば、彼女はネズミのような珍しい魔獣です。本人が必死に訴えている横で瓶へ入れられ、意思のある人間だと気づいてもらえない。かわいいのに状況は笑えない、この意地悪な温度差がたまりません。

アリシアはなぜネズミのような小型魔獣になったのか

アリシアを小型魔獣へ変えたのは、クレンの魔血ではなく、植物園に置かれたトアの書です。

公式あらすじでは、外から見たアリシアは「ネズミのような姿」と表現されています。原作コミックス第7巻の公式紹介でも、トアの書によって「小さな魔獣と化した」と明記されています。

つまり、本物のネズミになったのではありません。ネズミに似た外見を持つ小型魔獣へ変えられた、というのが正確です。

ただし、なぜアリシアがこの種類の魔獣になったのかは、第4幕では説明されていません。魔力が少ないから小型になった、本人の性格が姿へ反映された、といった説を確定情報として扱うことはできません。

私は、アリシアが頼ってきた剣技と肉体の強さを封じるための姿だと見ています。

弱い体で周囲を観察し、知恵と判断力だけで生き残れるか。勇者から武器と体格を取り上げても、なお前へ進めるのか。そう考えると、この小ささは単なるかわいい変身ではなく、アリシアの資質を試すための残酷な枷です。

アリシアは試練に失敗した?元の姿に戻れるのか

アリシアは、少なくとも第4幕時点では試練に失敗したと確定していません。

試練に飲まれた者は、理性を失った凶暴な魔獣へ変わります。しかしアリシアは、自分が何者なのかを理解し、周囲の状況を判断する力も保っています。

原作コミックス第7巻の公式紹介でも、小さな魔獣になったアリシアへ、その後も次々と試練が襲いかかると説明されています。魔獣化は失敗後の罰ではなく、試験の途中で起きた変化です。

ただし、元の姿へ戻る方法や条件は第4幕では明かされていません。「試練を突破すれば必ず戻れる」と言い切る段階でもありません。

現時点で分かるのは、魔獣になったことと不合格は同じ意味ではないことです。アリシアは小さな体へ変えられたあとも、試され続けています。

彼女の強さは、敵を斬れることだけではありません。無力に近い状況へ落とされても、自分を失わずに動けること。勇者の資格を調べる試験としては性格が悪すぎますが、アリシアという人物を測る方法としては実によくできています。

クレンが黒い塔を作った目的は何か

クレンが黒い塔を作った直接の目的は、神学校ソルセインに潜む秘密を力ずくで暴くことです。

原作コミックス第7巻の公式紹介でも、クレンは学園にうごめく秘密を暴くために巨大な塔を作り、学園全域を戦場へ変えると説明されています。

クレンはアリシアとともに学生へ姿を変え、ドレルが残した魔術やトアの書を調べていました。しかし、各国の思惑と学園内部の勢力が絡み合う場所で、一人ずつ正体を探っていては時間がかかります。

そこでクレンは隠密行動を捨てました。巨大な塔を見せつけ、自分とトアの書を巡って人間たちがどう動くのかを観察する。私は、学園内部の敵対勢力を表へ引きずり出す狙いもあったと見ています。

塔を守ろうとする者、奪おうとする者、混乱に乗じて動く者。それぞれの反応を見れば、潜んでいた目的や立場が浮かび上がります。

もっとも、黒い塔の全機能や、クレンが想定している敵の範囲は第4幕だけでは分かりません。確かなのは、あの塔が威圧用の飾りではなく、学園の秩序を崩して秘密を吐き出させる装置だということです。

人間社会を調査していたはずなのに、最後は巨大建造物で盤面ごと壊す。慎重さと豪快さを同時に持つ、実にクレンらしいやり方でした(笑)。

トアの書は何冊ある?勇者伝承の復活とは

ここからは、原作コミックスの公式紹介で明かされている先の情報を含みます。

トアの書は一冊ではありません。原作コミックス第9巻の公式紹介では、最終的に5冊のトアの書がそろうことが明かされています。

さらに、集められた「魂の欠片」と5冊のトアの書によって、勇者伝承の復活が迫るとも説明されています。

神学校のトアの書は、生徒へ紋を与える試練と結びついています。一方、これまでに登場した別の書は異なる魔術や仕組みに関係していました。

そのためトアの書は、同じ能力を持つ複製品ではなく、それぞれが勇者伝承を成り立たせる役割を分担していると考えられます。すべてを集めることで、失われた勇者の仕組みを再び動かそうとしているのでしょう。

ただし、「勇者伝承の復活」が新しい勇者を生むことなのか、過去の存在や力を再現することなのかは、第4幕では分かりません。

魔獣王ヴォーデインがなぜ千年にわたって復活を望んできたのか、ローメインがどこまで計画を理解しているのかも未確定です。

アリシアの魔獣化は、一人の学生に課された奇妙な試験に見えます。しかし、その背後では複数のトアの書と勇者伝承を巡る巨大な計画が動いています。小さくなったアリシアは、知らないうちに千年越しの企みへ足を踏み入れていました。

黒い塔は、クレンから人間たちへの宣戦布告だった

瓶の中で小さな命を守ろうとするアリシアと、塔の上から学園全体を揺さぶるクレン。やり方は正反対でも、二人とも相手が用意したルールへ黙って従う気はありません。

アリシアは剣を奪われても勇者であり続け、クレンは潜入捜査の盤面そのものを作り替える。この無茶な主従が別々の場所で動き始めたことで、学園編が一気に『クレバテス』らしくなりました。

かわいい瓶詰め勇者を心配していたら、その外では魔獣王が戦場を建築中。小さなアリシアと巨大な黒い塔、その落差が次の惨事をいやでも期待させます。

【公式サイト・引用・参照】

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
アリシアの小型魔獣化と黒い塔の登場で、物語が一気に動きましたね!

にゃん子
にゃん子

瓶詰め勇者をかわいいと思ったら変態にゃ!
でも試練の続きは気になりすぎるにゃ!

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アニメ愛好家ユウ

アニメオタク歴25年、アニメ研究歴20年(メディア学専攻)のアニメ研究ライター。
アニメ年間150本以上を視聴し、イベントやコミュニティでも発信。
日本のアニメ・マンガ・ゲームを世界遺産級カルチャーへ。
そんな想いで『アニメのミカタ』を運営中。

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