「ガンダム ジークアクス」第6話では、ついにジオン内部で暗躍していたキシリア暗殺計画が表面化。
同時に、あの『Zガンダム』で強烈な印象を残したバスク・オムが登場。ティターンズや強化人間の存在を匂わせる展開がファンをざわつかせました。
この記事では、第6話で何が語られたのか、そして名前だけ登場した「キケロガ」や、マチュを取り巻く人間模様について深掘りしていきます。

ヤバい!バスク・オム登場でZガンダムの闇が蘇る。
キケロガって幻の機体名が復活するわ、さらに強化人間にサイコガンダム(っぽいの)まで来るとか展開濃すぎでしょ!?6話、過去最高に語りたい回だったんだけど!!

す、すごい熱量にゃ…でも確かに6話は見どころ盛りだくさんだったにゃ!これは一緒に考察しなきゃだよね!
※この記事は2025年5月14日に更新されました。
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◆内容◆
- バスク・オム登場が示すZガンダムの影響
- キケロガが再び語られた意味を解説
- 「書き換えなきゃ」に込められた深層テーマ
ガンダム ジークアクス6話感想|“陰謀と進化”が交錯する転換点
第6話『キシリア暗殺計画』は、「クランバトル」という建前の裏で展開されるジオン内部の政争、そして強化人間と大型兵器をめぐるZガンダム的モチーフが交錯した、シリーズ屈指の重厚なエピソードでした。
バスク・オムの名が地球サイドに登場し、アマラカマラ商会が密かに持ち込んだ“空調機”──これは視聴者の間でサイコガンダムと推測される兵器であり、ジオン内部でうごめく“暗殺計画”に深く関与する様相を見せ始めています。
強化人間ドゥーの存在と、その周囲に漂うムラサメ研究所の影が、「ただの戦争物語ではない」ことを強く印象づけました。
権力・進化・葛藤──そのすべてが交差した転機として、6話は作品世界の地平を大きく広げました。
バスク・オムが放つ「Zの亡霊」とティターンズの影
バスク・オムといえば『Zガンダム』にて、ティターンズの象徴として数々の強化人間を指揮し、パイロットを“道具”として消耗した冷酷な軍人です。その名が地球での暗躍者として語られ、アマラカマラ商会や強化人間ドゥーの派遣に関与している可能性が浮上しました。
彼の存在は今作に“Zガンダム的政治思想”と“強化人間の悲劇”を重ね合わせ、物語に重みをもたらします。旧シリーズを知るファンにとっては、ただの懐かしさ以上に、「何かがまた始まってしまった」という感覚を呼び覚ますはずです。
バスクの思想=力による統制と進化の強制が再び描かれようとしているのか──視聴者はその兆しを敏感に感じ取っているはずです。
強化人間ドゥーと“空調機”が示唆する新たな兵器
第6話では、ムラサメ研究所出身とされる少女「ドゥー」が登場。台詞や演出から、彼女は明らかにZガンダム世界における強化人間の系譜に連なる存在であり、その繊細な語り口からも内面の葛藤がにじみ出ていました。
彼女の発言に出てきた“空調機”──これは隠語的にサイコガンダムである可能性が高く、直接的な描写こそなかったものの、次回予告ではコロニー内部で巨大な機体が暴れる場面が確認されています。
公式には明言されていないものの、“サイコガンダム登場フラグ”と受け取る視聴者が多数であり、その圧倒的な破壊力が「混乱を演出し、キシリア暗殺を実行する」という推測も成り立ちます。
視覚情報と台詞が巧妙に曖昧さを保つことで、考察と期待が高まる構造が見事です。
📘【補足】サイコガンダムとは?
サイコガンダムは『Zガンダム』に登場した巨大MS(モビルスーツ)で、強化人間専用に開発された“精神感応兵器”の代表格。搭乗者の感情や思考で兵器を制御するサイコミュシステムを搭載し、パイロットに大きな精神的負担を与える危険な機体でもある。フォウ・ムラサメやロザミアが搭乗し、その暴走・崩壊は“人間の限界と兵器の暴力”を象徴していた。
ガンダムらしいギレン、キシリア、バスクの権力闘争
本話では、ギレンとキシリアが正面衝突する“兄妹対立”の構図が強調される一方で、バスク・オムの名が登場し、地球側の権力構造もにわかに動き始めていることが示されました。
この3者の動きは、まさに“ガンダムらしい権力闘争”を体現しています。ギレンは理想による支配、キシリアは実務と現場感覚、バスクは暴力と恐怖──三者三様の価値観と手段が交錯する様は、まるで『ファースト』『Z』『逆襲のシャア』のエッセンスを凝縮したようです。
ジオンと地球、そして裏で動くバスクという構図が、物語に一層の緊張感を与えています。
📖【補足】ギレンとキシリアの対立構造とは?
『機動戦士ガンダム』では、ジオン公国の実権を握るギレン・ザビと、その妹キシリア・ザビの間で水面下の権力闘争が続いていた。
ギレンはサイド3コロニーを本拠に「絶対的指導者」を志向し、キシリアは月面都市グラナダを拠点に情報・技術部門を掌握していた。この“本国 vs 月面”という配置が、現代ジークアクスにおいても再び意味を持ち始めている。
バスク・オムがZガンダム世代に与えるインパクトとは
『機動戦士Zガンダム』を視聴してきたファンにとって、バスク・オムという名前は“ティターンズの狂気”そのものとして記憶に刻まれています。強化人間を戦力としか見なさず、暴力的な統治を行った彼の思想と行動は、単なる悪役を超えた“構造の象徴”でもありました。
そんな彼の名が、時を越えてジークアクスの物語に再び登場したことは、単なる過去作リスペクトではなく、“思想の再来”としての意味を強く感じさせます。
バスク=破壊と支配の象徴がまた動き始めたとき、この世界はどこへ向かうのでしょうか。
“Zの悪夢”が現代に蘇る──語られぬ存在の演出力
ジークアクス第6話において、バスクは直接的に登場するわけではありません。それでも、その名前が出ただけで空気が一変するのは、彼の持つ強烈なキャラクター性とシリーズにおける“負の遺産”としての記憶が呼び起こされたからです。
名前ひとつで物語を動かすキャラクターはそう多くはなく、バスク・オムはその稀有な一人と言えるでしょう。
語られずして語られる存在感こそが、ジークアクスがシリーズ継承において成功している要因のひとつです。
バスク・オムとは?
『機動戦士Zガンダム』に登場するティターンズの高官で、サイコガンダム計画の主導者。徹底した軍事主義と人権無視の姿勢から、多くの視聴者に「冷酷な狂人」として印象づけられた。強化人間を兵器として扱い、フォウ・ムラサメやロザミア・バダムらを実戦投入。ティターンズ=バスクというイメージすらある象徴的存在。
ティターンズ思想の亡霊が現代を侵食する構造
アマラカマラ商会の動き、そして強化人間の導入など、地球サイドの描写には明らかに“ティターンズ的な論理”が見え隠れしています。戦力の効率化・人間性の軽視・破壊による支配──これらはバスクの思考そのものであり、彼の思想がこの物語世界に深く侵入し始めていることを示唆しています。
ただの敵キャラではなく、イデオロギーとして機能する悪──それがバスク・オムの再登場の意味です。
ジオンと連邦の間に広がる“過去からの侵食”が、作品全体に重層的なテーマ性を付与しています。
ティターンズとは?
『Zガンダム』に登場する地球連邦軍の特殊部隊で、旧ジオン残党を取り締まる目的で設立された。だがその活動は次第に過激化し、圧政的な統治と強化人間の導入によって民間人にも被害を及ぼす存在に。ティターンズは“正義の皮をかぶった狂気”とも呼ばれ、連邦内部での内戦の火種となった。
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「キケロガ」とは何か?登場した名前の真相を考察
第6話において語られた「キケロガ」という名称。この一言にガンダムファンなら思わず反応したことでしょう。なぜなら“キケロガ”は、かつて初代『機動戦士ガンダム』の草案「トミノメモ」で構想されながらも、最終的にはアニメ本編に登場しなかった幻のモビルスーツの名だったからです。
そして今回、その名を口にしたのが“シムス大尉”だったことにも注目すべき意義があります。彼女は初代ガンダム世界において、ニュータイプ兵器開発に関わる立場の人物でした。その彼女がこの名を語ったという事実は、ジークアクス世界におけるニュータイプ研究とその兵器の復活を明確に示唆しています。
失われた機体が再定義されようとしている──それがジークアクスにおける「キケロガ」の位置づけと言えるでしょう。
“トミノメモ”から甦る幻──キケロガの原典と変遷
「キケロガ」は、1979年放送の『機動戦士ガンダム』企画段階に書かれた「トミノメモ」に名前だけが登場した未使用MSです。設定によれば、シャアが搭乗し、ララァのエルメスと共にホワイトベースの前に立ちはだかる予定だった機体であり、そのポジションは“幻のゲルググ”とも言われています。
その後の書籍やゲーム『Gジェネレーション』シリーズなどで設定が肉付けされ、“ニュータイプ専用試作機”であり、サイコミュ兵装を持つ高性能機というイメージが定着していきました。
本作でその名が再び語られたことには、“忘れ去られた歴史”の復活という意図が感じられます。
シムス大尉の発言が意味する“計画の再始動”
ジークアクス第6話では、キケロガという名を語ったのはシムス大尉です。彼女は初代ガンダムでニュータイプ用兵器開発に関与した人物として知られており、その立場から考えても、単なる懐古的ネーミングではなく、兵器開発計画の再始動を意味している可能性が高いでしょう。
特に、キケロガがキシリア暗殺計画と同時に語られた点にも注目です。アマラカマラ商会の暗躍と“サイコガンダムらしき兵器”の登場に対抗するため、シャリア・ブルがキケロガを動かそうとしているとも取れる描写がありました。
“兵器の名”が語られるだけで世界が動き出す──ガンダム的演出の真骨頂です。
ジークアクス版キケロガは“希望”か“破滅”か
キケロガという名前は『ビルドダイバーズ』にも登場していますが、明らかに設定も用途も異なります。本作での再登場は、初代構想とZの影を受け継ぐ“本流のキケロガ”であると考えた方が自然です。
その意味で、ジークアクスの世界に現れるキケロガは「ただのMS」ではなく、ニュータイプという存在そのものの“器”、あるいは“時代の歪みを正す象徴”として描かれるかもしれません。
今はまだ姿なき存在が、いつかその“輪郭”を現す日が来る──。それがキケロガという名の持つ物語性なのです。
📌キケロガ:旧設定とジークアクス版の比較
項目 | 旧設定(トミノメモ/Gジェネなど) | ジークアクス版 |
初出 | 1979年頃の草案資料 | 第6話にてシムス大尉が発言 |
立ち位置 | シャア用MS・NT兵器候補 | ニュータイプ兵器の可能性あり |
描写 | 未登場・設定のみ | 名前のみ登場/機体は未確認 |
役割 | サイコミュ搭載・高火力MA | キシリア暗殺計画と関係か |
マチュとニャアン、交差する2人の道と成長
第6話『キシリア暗殺計画』は、政治的陰謀や兵器の脅威に満ちた展開の中で、マチュとニャアンという2人の若者の“心の揺れ”を繊細に描いた回でもありました。
それぞれが抱える夢、喪失、焦燥、そして葛藤。彼女たちの視点を通して描かれるのは、戦争や社会に飲み込まれそうな“個”の物語であり、それがジークアクスという作品の根幹にある“人間性の記録”であることを強く印象づけました。
派手な戦闘ではなく、静かな心情のぶつかり合いこそがこの回の本質です。
「褒められるのに嬉しくない」──マチュの傷ついたプライド
物語は、マチュが“クランバトルに出場したことになっている”という虚構の中に戻る場面から始まります。仲間たちはその活躍を讃えますが、本当に戦ったのはニャアンであり、マチュではない。この“称賛のすり替え”が彼女のプライドを深く傷つけていきます。
誰にも責められていないのに、自分だけが傷ついている──この構造が非常にリアルで、誰しもが抱えたことのある“居心地の悪さ”を描いています。
承認欲求と現実のギャップが、彼女の自尊心を削り続けるのです。
裏切りと孤独、そして“逃げ出すことしかできない”現実
さらに、信頼していたアンキーが「赤いガンダムの場所」を探っていたことが発覚し、マチュの心の支えは完全に崩れ去ります。クランバトルで唯一自分を信じてくれたように思えた相手の裏切りは、彼女の孤独感を決定づけました。
母との進路相談でも、地球の海で泳ぎたいという夢を認めてもらえず、“普通”を押し付けられる場面が描かれます。社会、家族、仲間、どこにも居場所を見いだせないマチュは、ついに“逃げる”という選択をしようとします。
その逃避は決して後ろ向きではなく、彼女なりの“革命”なのかもしれません。
対照的な“現実と向き合う力”を見せたニャアン
一方のニャアンは、中華料理屋でのアルバイトを通じて“お金の現実”と向き合いながらも、ジオンの大学の赤本を本棚に忍ばせるなど、地に足のついた夢を持って生きようとしています。
「夢なんて言うな」と咎められながらも、彼女の中には“普通であること”の強さが宿っています。これは“特別になりたい”マチュとの強い対比です。
それぞれの部屋の描写や窓の景色にまで、価値観の違いがにじみ出ていた点も見逃せません。
「書き換えなきゃ」の意味と覚醒フラグ
第6話の終盤、マチュの視点から物語が大きく揺れ動く中、シュウジの発した一言「また書き換えなきゃ」が視聴者の間で大きな波紋を呼びました。
この言葉が意味するものは何か?物語の中での“再構築”という文脈、そして「世界そのものが既に書き換えられているのでは?」というメタ的視点まで、考察が考察を呼ぶセリフとなっています。
この発言は単なる比喩ではなく、ジークアクスの世界構造そのものに切り込む“鍵”かもしれません。
グラフィティとキラキラの“空白”に宿る意味
シュウジの「また書き換えなきゃ」は、天井に描いた“キラキラ”の中に白い空白を残しながら発されたものでした。その白い部分が示すのは、まだ描かれていない未来、もしくは“存在しない何か”なのか。
“また”という言葉が過去の改変を匂わせる点も、ジークアクスという作品が“パラレルなガンダム世界”である可能性を想起させます。
世界が書き換えられてきた痕跡──その仄めかしが、物語の深層に手を差し伸べるようでした。
赤いガンダムと“薔薇”の行方──再構築の目的とは
同時に、地球にあるとされる「シャロンの薔薇」へと向かおうとするシュウジの行動も、世界再構築と関わっている可能性が高まっています。赤いガンダムと薔薇、そして「書き換え」のキーワードが重なるとき、それはただの象徴ではなく、“世界の構造そのものを再定義する物語”が動き出していると考えるのが自然です。
これまでのガンダム作品が“人と人”“組織と個人”を描いてきたのに対し、ジークアクスは“現実そのものの編集”というメタな領域に踏み込もうとしているのかもしれません。
「また書き換えなきゃ」は、物語世界の内側と外側を接続する“橋”なのです。
ニャアンの視線と“覚醒”の予感
もう一つ、視聴者の間で話題となったのが、ニャアンの微細な変化です。餃子作りのシーンでは、彼女の眼差しや声のトーンが以前とは微妙に変わっていたことに気づいた人も多いでしょう。
彼女もまた、“キラキラを見る者”として変化の兆しを見せており、マチュとニャアン、そしてシュウジの三者が“何かを知っていく物語”として共鳴し始めています。
静かな“覚醒”が進んでいるのか、それとも既に誰かは目覚めているのか──次回以降が待ち遠しくなる、印象深い余韻を残した回でした。
ガンダム ジークアクス第6話まとめ|“Zの亡霊”と“書き換えの予兆”が交差した回
第6話「キシリア暗殺計画」は、ジオン内部の政争という骨太な政治ドラマと、強化人間・大型兵器・名前だけ語られる謎の存在といった“ガンダムらしい深層構造”が融合した、シリーズ随一の濃密なエピソードでした。
バスク・オムという“Zの亡霊”が名前だけで空気を変え、ドゥーという新たな強化人間が「空調機=サイコガンダムか?」と囁かれる兵器の鍵を握り、さらに“キケロガ”という幻の機体名が再び物語の中で息を吹き返します。
そしてマチュ、ニャアン、シュウジの3人が、それぞれの立場で“世界を書き換える”ことを意識し始める──まさに物語が大きく動き出す転換点だったと言えるでしょう。
戦争だけではない、“記憶”と“未来”の再構築というジークアクスの本質が明瞭になった一話。次回の展開からも、目が離せません。
◆ポイント◆
- ジオン政争が本格化し緊張感が増す
- 強化人間ドゥーが新たな鍵を握る
- キケロガの名が持つ歴史的背景
- 「書き換えなきゃ」が物語の核心に

ここまでお読みいただきありがとうございます!
第6話は伏線や演出が非常に濃密で、考察が楽しい回でしたね。
サイコガンダムやキケロガ、そして「書き換えなきゃ」の台詞が示す意味など、今後も目が離せません。
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