竜とグレーターデーモンが揃って「母の日に何を贈ろう」と悩んでいる。肩書きだけなら災害級なのに、やっていることは親孝行である。この落差、ズルい(笑)。
『猫と竜』10話「悪魔と竜と母の日」は、猫竜とグレーターデーモンがなぜ兄弟なのか、その答えがママにゃんという母親を通してよく分かる回でした。血でも種族でもなく、「誰に育てられたか」がこの一家をつないでいます。
※この記事は2026年8月30日に更新されました
『猫と竜』10話 感想:竜と悪魔が母の日で右往左往するのが尊い
森で子猫たちを見守る猫竜のもとへやって来たのは、魔法学校の練習用ダンジョンを管理するグレーターデーモン。そこで二匹が話題にしたのが、人間たちの文化である「母の日」でした。
猫竜は巨大な火吹き竜。兄はグレーターデーモン。人間から見れば、二匹が並んで歩くだけで非常事態です。
ところが本人たちの頭にあるのは「お母ちゃんを喜ばせたい」。母の日について詳しく知ろうと王都まで出掛け、結果として周囲を盛大に慌てさせます。
この回で好きなのは、二匹がどれだけ強大な存在になっても、ママにゃんとの関係だけは変わっていないこと。外では竜だ悪魔だと恐れられていても、実家へ戻れば息子なんですよ。
大人になっても親の前では子供。この妙に現実的な家族感を、人外だらけのファンタジーでやるから『猫と竜』は面白い。
グレーターデーモンはなぜ猫竜の兄?本当の兄弟なのか
猫竜とグレーターデーモンは血のつながった兄弟ではありません。同じママにゃんに育てられたため、家族として兄弟になっています。
猫竜は生まれる前に実の親を失った竜です。残された彼を育てたのが一匹の母猫、ママにゃんでした。
ママにゃんは竜だからと特別扱いせず、自分の子供たちと同じように育てます。その結果、猫竜も自分を猫の家族の一員として受け入れ、成長したあとも森の猫たちを見守り続けています。
グレーターデーモンも同じです。種族は悪魔ですが、彼もママにゃんに育てられた子供の一匹。そして猫竜より先に育てられたため、猫竜にとっては「兄」になります。
猫竜役の子安武人さんもインタビューで、ママにゃんに育てられた兄弟の中では猫竜が下のほうで、弟気質があると語っています。
さらにママにゃん役の井上喜久子さんは、グレーターデーモンについて「猫ではないんですが一緒に育てた子」と説明しています。
つまり「悪魔と竜なのになぜ兄弟?」への答えはシンプル。二匹にとって家族を決めるのは種族ではなく、同じ母親に育ててもらった時間だからです。
人間の常識なら「血がつながっていない」「そもそも生物が違う」と考えてしまいますが、ママにゃん一家には関係ない。育てたなら我が子。同じ母ちゃんの子なら兄弟。潔いほど家族観が強いんですよね。
猫竜とグレーターデーモンになぜマタタビが効くのか
10話最大のツッコミどころのひとつがこれ。
猫竜、お前は竜だ。兄ちゃん、お前は悪魔だ。なぜ二匹揃ってマタタビにやられている(笑)。
ただし、作中では「竜や悪魔にもマタタビが作用する」という生物学的・魔法的な設定までは説明されていません。
そのため「ママにゃんに育てられたから身体まで猫化した」と断定するのは違います。
一方で、この二匹が猫として生きていることは作品全体で繰り返し描かれています。猫竜は猫たちから「羽の生えたちょっと変わった猫」として家族に迎えられ、自身も猫の側に立って暮らしてきました。
グレーターデーモンも同様に、恐ろしい悪魔としてより先に「ママにゃんの息子」です。
私はこのマタタビ描写を、細かな生態設定というより「こいつら、中身は完全に猫だぞ」というギャグとして見ています。
しかもマタタビで酔った状態の二匹が王都へ向かう。猫仲間なら「あー、やったな」で終わるのに、人間側から見れば酔った竜と上位悪魔が街へ来るんです。そりゃ怖い(笑)。
母の日にママにゃんへキイチゴを贈った意味
二匹が最後にママにゃんへ贈ったのは、キイチゴでした。
ここが実に『猫と竜』らしい。
母の日は人間の文化です。だから二匹も最初は「人間は母親に何を贈るのか」を調べようとします。
でも最後に行き着いたのは、人間社会で立派に見える物ではなく、ママにゃんが好きなもの。
大切なのは「母の日らしい物を贈ること」ではなく、「お母ちゃんが喜ぶ物を贈ること」だったわけです。
そもそも二匹は母の日を知る以前からママにゃんを大切にしています。猫竜は母猫への恩を返すように、長い年月をかけて森の猫たちを守ってきました。
だからキイチゴは、母の日になって突然生まれた感謝ではありません。昔から持っていた「ありがとう」を、目に見える形へ変えたものです。
王都へ行けるほどの力も、魔法も、長い寿命も持っている二匹が、最後に母親へ渡すのが好物のキイチゴ。変に豪華なプレゼントより、ずっとこの一家に似合っています。
ママにゃんに育てられた二匹は、やっぱり「猫の子」だった
10話を見て改めて感じたのは、『猫と竜』にとって家族とは血統ではなく、一緒に生きた時間なんだということでした。
ママにゃんが育てた結果、片方は巨大な竜、片方はグレーターデーモンになった。文字にすると、とんでもない子育て成功例です(笑)。
それでも二匹は母の日のプレゼントに悩み、マタタビで酔い、お母ちゃんの好きなものを探す。
どれだけ長生きしても、どれだけ強くなっても、母ちゃんの前では息子。その関係を大げさな台詞ではなく、キイチゴひとつで見せてくれるのが好きです。
竜と悪魔を育ててもなお「普通のお母ちゃん」でいられるママにゃん、考えれば考えるほど一番の大物なのでは(笑)。こういう人外ファンタジーなのに妙に生活臭のある温かさ、控えめに言って最高です。
【公式サイト・引用・参照】

最後まで読んでいただきありがとうございます!
グレーターデーモンが猫竜の兄になる理由、血ではなくママにゃんとの時間が家族を作っているのが温かいですね。

竜と悪魔がマタタビで酔って母の日の贈り物を探すとか、情報量が多すぎるにゃ!
でもママにゃんの前では二匹とも立派な息子にゃ。

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