「好きな人にどう見られたいか」で服を選ぶ。ラブコメでは定番の場面ですが、『塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い』第3話「両片思いの終幕」は、そこに二人の不器用さがしっかり乗っています。颯太とこはるの恋が、気持ちを言葉にする段階へ近づく回です。
先の展開を知ることより、本人たちが一歩を踏み出すまでの距離感を味わいたい。そんな回として、この第3話を評価したいですね。
※この記事は2026年10月21日に更新されました
今回のポイント
- 颯太とこはるがデート服の準備に奮闘
- 蓮・凛香・雫が二人の恋を後押し
- 雫の助言がきっかけで颯太の告白が思わぬ方向へ
デート服の準備が、二人の恋心をいちばん雄弁に語る
改めてデートを約束した押尾颯太と佐藤こはる。第3話では颯太が三園蓮を、こはるが従妹の須藤凛香を頼り、服選びに取りかかります。
気になる相手との約束ができたのに、今度は着ていく服が決まらない。幸せな悩みのはずなのに、当人にとっては大問題なんですよ(笑)。ここの可愛さは、二人とも相手を喜ばせたくて準備しているところにあります。
学校で「塩対応」と言われるこはるは、周囲に感情を見せるのが苦手な女の子。でも、颯太とのデートを大切に考えていることは、その準備だけで十分伝わる。このギャップが作品の強みです。
デートに向けて服を選ぶのは、単なる外見の変化ではありません。「相手の前でどんな自分でいたいのか」を考える行為でもある。いつも不器用なこはるが恋のために動く構図には、素直にときめきます。
蓮と凛香、恋の相談相手にも個性が出る
颯太の相談相手は友人の蓮。おしゃれに詳しく、恋愛経験も豊富という、頼りがいのあるポジションです。一方の凛香は、こはるにズバズバ助言できるしっかり者。
この対比が面白い。颯太とこはるの二人だけだと、どこまでも遠慮し合ってしまう恋愛劇に、相談相手が別のテンポを持ち込んでくれます。
特に凛香は、恋愛相談では大人びているのに、本人に恋愛経験がないという設定が実にラブコメ向き。口では冷静でも、恋となれば簡単には割り切れない。こはるとの組み合わせには、いとこ同士ならではの近さと面白さがあります。
とはいえ周囲がお膳立てするだけでは、恋は本人たちのものになりません。この回の面白さは、蓮や凛香が相談に乗りながらも、最終的には颯太自身の言葉が必要になるところです。
三園雫の恋愛アドバイスで、颯太が告白へ
服選びで訪れる古着屋には、蓮の姉・三園雫がいます。恋愛アドバイスを受けた颯太は、思いがけない形でこはるに告白することに。第3話の大きな転換点です。
颯太は相手の気持ちを雑に扱うタイプではありません。だからこそ、周囲に相談しながら慎重に進める姿が彼らしい。その慎重さが一気に崩れる「思いがけない告白」という展開には、むしろ若い恋愛らしい勢いを感じます。
雫は落ち着いた恋愛指南役というより、周囲をぐいぐい動かす行動派。彼女が登場することで、二人の静かな両片思いに外から風が吹き込む構図がいいですね。
第3話の予告映像はこちら。服選びと告白へつながる回の雰囲気を振り返れます。
ただ、恋愛ものに慣れた目から見ると、第三者の助言で急に告白へ進む展開は、少し都合よくも感じます。だからこそ、これまで積み重ねた二人の好意が告白に説得力を与えているかが大事だと思います。
「両片思いの終幕」というタイトルが、思いの重さを変える
お互いに好きなのに、相手の気持ちには確信が持てない。そんな関係は、読者や視聴者からすると微笑ましいものです。でも本人たちは、好かれていると知らないから本気で悩んでいる。
だから第3話の副題「両片思いの終幕」が効いてきます。すれ違いが楽しい段階から、言葉にして相手へ届ける段階への切り替えです。
こはるの魅力は、塩対応という肩書きよりも、その内側にあるまっすぐさです。颯太の魅力も、特別に格好つけた台詞より、相手を大事にする行動に宿る。二人が向き合うほど「塩」が少なくなるのは、この作品らしい皮肉です(笑)。
伊藤美来さんが演じるこはると、石橋陽彩さんが演じる颯太。互いを意識する二人の声が乗ることで、言葉を交わす行為そのものがラブコメの見せ場になる設定です。派手な事件がなくても成立するのは、ここに強みがあるからですね。
言葉で気持ちを伝える段階に踏み込めば、もどかしさの種類も変わります。第3話で区切りを迎える「両片思い」の先に、どんな二人の関係が待っているのか。そこを楽しみにしたいです。
【公式サイト・引用・参照】

読んでくれてありがとう! デートの服選びから告白まで、二人の不器用さが愛おしい回でした。

まだ付き合う前から糖度が高すぎるにゃ。タイトルの塩はどこへ行ったにゃ?

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