『片田舎のおっさん、剣聖になるII』5話|もうひとりの剣士は誰?ランドリドの強さと雄叫びの意味

記事内に広告が含まれています。

ランドリドとヘンブリッツが木剣を構えた瞬間、「サーベルボア討伐より、こっちを長く見せてくれ」と身を乗り出しました(笑)。

第5話「片田舎のおっさん、雄叫びをあげる」は、弟子たちの成長と剣士同士の立ち合いが、ベリルと父モルデアの中で眠っていた剣への欲を呼び起こした回です。

※この記事は2026年8月6日に更新されました

※モルデアが道場を譲った理由について原作先読みを含みます。

『片田舎のおっさん、剣聖になるII』5話感想:剣に飢えたおっさんたちが控えめに言って最高

クルニは、かつて苦戦したサーベルボアを倒して自分の成長を実感しました。ランドリドは元冒険者らしい判断力と剣技を見せ、ヘンブリッツの闘争心へ火をつけます。

強い剣を見たから、自分も剣を交えたい。名誉や報酬ではなく、剣士としての本能だけで立ち合いが始まる。この単純さがたまりません。

しかも二人の熱は、見守っていたベリルにも伝わります。弟子を育てる師匠として落ち着いていた男が、「自分もまだ強くなりたい」という昔の欲を思い出しました。

魔物討伐の回に見えて、中心にあるのは剣士たちの再点火です。おっさんたちが少年のような顔へ戻る瞬間、控えめに言って最高でした。

「もうひとりの剣士」は誰なのか

公式あらすじに書かれた「もうひとりの剣士」は、ベリルの父モルデア・ガーデナントです。

ランドリドとヘンブリッツの戦いに魂を揺さぶられたのは、ベリルだけではありません。すでに道場を息子へ譲り、隠居したように見えていたモルデアも、再び剣を握ります。

普段はベリルの結婚を急かし、孫の顔を見たがる頑固親父です。しかし公式の人物紹介でも、年齢を重ねても力が衰えていない剣豪として描かれています。

ベリルにとってモルデアは、幼い頃から一度も越えられなかった壁です。「もうひとり」という言葉は、父が過去の人物ではなく、今も現役の剣士であることを示しています。

ランドリドとヘンブリッツの立ち合いは前座ではありません。二人の剣が、長く止まっていた父子の時間まで動かしたのです。

ランドリドは何者で、どれほど強いのか

ランドリド・パトルロックはベリルの元弟子で、現在はガーデナント道場を支える師範代です。

冒険者時代のランクはプラチナム。原作では、さらに上位のオーシャンランクへ届く寸前と評された実力者でした。

ゴールドランクで一人前、プラチナムなら一流。その上へ進めると見られていたランドリドは、地方の道場に収まっているのが不思議なほどの剣士です。

冒険者を辞めた理由は、敗北でも大きな負傷でもありません。妻ファナリーとの間に子どもを授かり、家族と暮らす道を選んだからです。

現役を退いても、ベリルのもとで身につけた剣技と冒険者時代の実戦経験は消えていません。第5話でも、魔物の動きや周囲の状況を読み、必要な一撃だけを選びました。

派手な必殺技より、戦う前から危険を減らせる判断力が怖い。これが生きて帰ることを積み重ねた上位冒険者の強さです。

ヘンブリッツとランドリドの勝敗はどうなったのか

第5話では、二人の立ち合いに明確な勝敗はついていません。

ヘンブリッツはレベリオ騎士団の副団長で、現役として身体と技を磨き続けている剣士です。ランドリドには冒険者を退いた期間がありますが、ベリル仕込みの技術と豊富な実戦経験があります。

二人が木剣を交えた目的は、優劣を順位表にすることではありません。強い相手を前にした時、自分の剣がどこまで届くのかを確かめるためです。

だから勝者を明示しなくても、場面は成立しています。互いの実力を認め、その剣が見ていたベリルとモルデアの心まで動かしました。

現役の騎士団副団長と、元プラチナム冒険者。本気ならどちらが上なのかという余韻も残ります。決着を急がないのが渋いんですよ。

ベリルはなぜ雄叫びを上げたのか

ベリルの雄叫びは、サーベルボアを威嚇するためだけの声ではありません。

弟子たちの成長、ランドリドとヘンブリッツの立ち合いを見たことで、長く押さえ込んでいた「自分ももっと強くなりたい」という欲が噴き出しました。

原作のベリルは、いつから立ち合いで声を出さなくなったのかを思い返します。年齢や立場を理由に安全な位置へ収まり、目指していた武の高みから遠ざかっていたと気づくのです。

サーベルボアを仲間と囲めば、もっと安全に倒せます。それでもベリルは正面から迎え撃ちました。自分の剣がどこまで通用するのか、もう一度確かめたかったからです。

あの声は単なる気合ではありません。弟子を見守る先生の奥から、一人の剣士ベリルが戻ってきた合図でした。

ベリルは魔法でサーベルボアの牙を斬ったのか

ベリルが牙を斬ったのは魔法ではなく、ガーデナント流の剣技「蛇打ち」です。

蛇打ちは、突進してくる相手から逃げるのではなく、その勢いを利用して間合いを潰し、交差する瞬間に反撃する技です。

ベリルはサーベルボア自身の速度を利用し、巨大な牙の根元へ正確に刃を通しました。原作でも、ランドリドが見事な蛇打ちだったと認めています。

もちろん、鍛冶師バルデルがゼノ・グレイブルの素材から作った剣の性能も支えになっています。しかし切れ味の鋭い剣を持つだけでは、突進してくる魔物の牙を根元から切断できません。

必要なのは、間合い、角度、踏み込み、刃を通すタイミング。そのすべてを合わせたベリルの技量です。

魔力を込めて派手に吹き飛ばすのではなく、積み重ねた剣術だけで巨大な魔物を制する。おっさん剣士の格好よさは、こういうところにあります。

モルデアはなぜベリルに道場を譲ったのか

モルデアが道場を譲ったのは、老いや腰痛で剣を続けられなくなったからではありません。

原作でモルデア本人が語った理由は、ベリルが自分より強いと思ったからです。息子を後継者として認め、ガーデナント流を任せました。

ところがモルデアは、その評価をベリルへきちんと伝えていません。父に勝てなかった記憶を抱えるベリルは、自分を「少し剣が使える田舎者」だと思い込み続けました。

父は息子の強さを認めて道場を渡し、息子は父の沈黙を自分の未熟さの証拠として受け取った。愛情はあるのに、言葉が足りなさすぎます。

まったく、この親子は剣の稽古より会話の稽古をした方がいい(笑)。

だから父子の立ち合いは、単なる強さ比べではありません。モルデアがずっと認めていたものを、ベリル自身が受け取るための戦いです。

ベリルが師匠から、強さを求める剣士へ戻った

クルニは過去の自分を越え、ランドリドは衰えていない剣を示し、ヘンブリッツは強者を前に素直に挑みました。

その熱がベリルへ伝わり、最後にはモルデアまで動かします。弟子が師匠を刺激し、その師匠が父親の剣士魂を呼び起こす。強さが世代を巡って燃え移る構成がヤバいほど熱い。

ベリルは周囲から「剣聖」と持ち上げられるだけの男ではなく、自分の意志でもう一度高みを目指し始めました。

次に向き合う壁が、幼い頃から越えられなかった父親なのも美しい。おっさん同士の父子対決、楽しみでしかありません。

【公式サイト・引用・参照】

ご覧いただきありがとうございます!
第5話は、ランドリドとヘンブリッツの立ち合いが熱すぎましたね!

にゃん子
にゃん子

剣を見たら我慢できないおっさんばかりにゃ!
ベリルの雄叫びまで格好よすぎるにゃ!

モルデアとの父子対決も楽しみです!
好きな剣技や印象に残った場面は、SNSで意見を添えてシェアしてください!

アニメ愛好家ユウ

アニメオタク歴25年、アニメ研究歴20年(メディア学専攻)のアニメ研究ライター。
アニメ年間150本以上を視聴し、イベントやコミュニティでも発信。
日本のアニメ・マンガ・ゲームを世界遺産級カルチャーへ。
そんな想いで『アニメのミカタ』を運営中。

アニメ愛好家ユウをフォローする
タイトルとURLをコピーしました