いや、信濃仮面て(笑)。北の砦炎上で亜也子の心をズタズタにしておいて、最後はあの胡散臭すぎる覆面男に全部持っていかれました。
『逃げ上手の若君』第2期4話、第十六回「愛の戦士!信濃仮面」は、望月の撤退戦、雫の軍略、貞宗と頼重の化かし合いを一気に見せる、かなり面白い回でした。
そして今回、一番分かりにくいのが「どう見ても頼重なのに、なぜ信濃仮面を名乗る必要があるのか」という点。あの仮面、ただのギャグではありません。
※この記事は2026年8月8日に更新されました
『逃げ上手の若君』2期4話 感想:信濃仮面が全部持っていった(笑)
冒頭でまず刺さったのは亜也子でした。時行たちが望月・常岩勢の戦う「北」へ到着すると、目の前には燃え落ちる砦。父・望月重信を思い、いつも豪快な亜也子が崩れ落ちます。
そこから「北」を失った以上、「中」で国司軍を倒さなければならないという軍議へ。前回まで時行たちが伝令として集めてきた戦場の情報を、雫がそのまま作戦へ変えていくのが気持ちいい。
ところが敵の小笠原貞宗も甘くありません。各地をつないでいる時行たちの存在に目をつけ、待ち伏せして捕らえようとする。
そこへ颯爽と現れた救世主が――信濃仮面。
……頼重じゃねえか!(笑)
張り詰めた戦場へこんな姿で乗り込んでくるセンスがヤバい。しかし、この「正体バレバレの覆面」にこそ、頼重らしい政治感覚があります。
信濃仮面の正体は誰?なぜ諏訪頼重は変装したのか
信濃仮面の正体は、諏訪頼重本人です。
覆面をしているとはいえ、時行たちにも貞宗にも隠せているとは言い難い。そもそも原作でも、この一連の展開は第41話「覆面 1335」として描かれています。
では、なぜ頼重は普通に名乗って助けに来なかったのか。
今回の戦いでは、頼重直属の郎党である祢津・望月・海野の三大将が「極秘の援軍」として参加しています。つまり諏訪側は、頼重が大っぴらに軍を率いて参戦している形を避けています。
一方の貞宗は以前から、諏訪大社の稚児「長寿丸」である時行の正体を疑っています。第十四回でも、長寿丸が北条一族やその重臣につながる者ではないかと探りを入れていました。
そんな貞宗の前で、頼重が素顔のまま兵を率いて時行を救えば、「頼重が裏でこの戦いを支援している」と自分から見せることになります。
私は、信濃仮面という覆面は「諏訪頼重として公然と参戦したわけではない」という建前を残すための変装だと見ています。
重要なのは、本気で正体を隠せているかではありません。名前と立場をそのまま背負って戦場へ出ないことに意味がある。
だから「誰だお前は」と言いたくなる仮面をつけながら、誰が見ても頼重という猛烈な茶番が成立するわけです(笑)。
しかも笑えるのは外見だけ。捕まりかけた時行のもとへ自ら駆けつけた行動そのものは、かなり真剣です。頼重は未来を託した主君を、政治的な立場まで考えながら救いに来ています。
ギャグと忠義を同時に成立させる。頼重という男、本当にズルい。
亜也子の父・望月重信は死んだ?北の砦で何が起きたのか
望月重信は死んでいません。
第十六回の冒頭では、望月・常岩勢が守っていた北の砦が炎上し、亜也子も父の死を覚悟します。しかし「砦が落ちた=望月軍が全滅した」という状況ではありません。
望月は、砦に残って討ち死にするのではなく、兵力を残したまま戦い方を変更しています。
これが面白いんですよ。
砦は目に見える戦果なので、敵からすれば「落とした」ことになります。しかし望月という武将と、その兵力そのものが消えたわけではない。
位置の読めない敵兵が周囲に残っていれば、市河側も無警戒に次の戦場へ動けません。前へ出たところを背後から狙われる危険が残るからです。
つまり望月は、守る場所を失っても戦力は失わず、別の形で敵へ圧力をかけています。
ここは『逃げ若』らしい価値観とも重なります。
城や砦と一緒に死ぬことを美徳にせず、生き残って次の一手を打つ。主人公・時行の「逃げ」がそうであるように、望月もまた「その場を捨てること」と「負けること」を同じには考えていません。
ただ、そんな事情を知らずに燃える砦だけ見せられた亜也子はたまったもんじゃない(笑)。いつも明るく豪快な彼女が父を思って取り乱したことで、望月親子の情も一気に見えてきました。
雫の作戦とは?なぜ南から兵を動かして中に集めたのか
雫の作戦は、ひと言でいえば「南を少人数で守れる状態にして、余った兵を中へ集中させる」という戦力再配置です。
北の砦を失った以上、諏訪方は「中」の国司軍を早急に倒す必要があります。しかし、それには兵力が足りない。
そこで雫が利用したのが祢津頼直と鷹の索敵能力でした。
敵がどこから来るのか分からない戦場では、広い範囲へ兵を配置して警戒する必要があります。逆に、遠くの敵まで早く発見できれば、少ない兵でも相手の動きに対応できます。
祢津の鷹は、その「目」の役割を果たせる。
ならば南へ大量の兵を置いて警戒させる必要はない。祢津を南へ回し、そこで浮いた約200の兵を「中」へ送れば、全軍の人数を増やさずに中だけを厚くできます。
兵を生み出したのではなく、情報によって「そこに置いておかなければならない兵」を減らしたわけです。
公式の人物紹介でも、雫は洞察力に優れ、戦いでは後方支援を担当しながら頼重の名代も務める人物とされています。今回、その設定が戦場で具体的な強さになりました。
普段は品行方正な巫女なのに、しれっと数百人単位の配置を動かして戦況を変える。雫、可愛い顔して軍議に置くとヤバい子です(笑)。
信濃仮面はふざけているのに、やっていることは真剣そのもの
第2期4話は、燃える砦を見た亜也子の絶望から始まり、望月の生存、雫の軍略、貞宗の待ち伏せ、そして信濃仮面まで、とにかく情報量の多い回でした。
中でも信濃仮面は強烈です。
正体は誰が見ても頼重。なのに頼重として堂々と参戦するわけにはいかないから、謎の愛の戦士という形を取る。
政治的な建前を、あそこまで全力のギャグに変えてしまうのが『逃げ若』なんですよ。
そして何より、あんな格好になってまで時行を助けに来る頼重が尊い。ふざけているように見えて、主君を守るところでは一切ふざけていない。私はこういう男に弱いです(笑)。
【公式サイト・引用・参照】

最後まで読んでいただきありがとうございます!
信濃仮面、どう見ても諏訪頼重なのに変装する理由まで真面目なのが『逃げ若』らしいですね。

あの格好で時行を救いに来るの、愛が重すぎるにゃ!
望月重信の生存や雫の作戦も見逃せない回だったにゃ。

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