『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』5話|たばこ占い「気づく・気づかない」の意味は?雨の中で待つ田山が尊い

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雨の中で佐々木を待つ田山を見た瞬間、もうダメでした。こういう「好き」と言わないまま、行動だけで全部バレるヒロインにオタクは弱いんですよ(笑)。

『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』第5話「スーパーの裏でかけるふたり」は、佐々木と田山の関係が「会えば煙草を吸う相手」から「会えないと寂しい相手」へ一段進んだ回でした。そして、たばこ占いの「気づく/気づかない」は、田山が抱える最大の秘密――山田と田山が同一人物であること――を意識させる言葉として強く響きます。

※この記事は2026年8月7日に更新されました

『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』5話 感想:会えないだけで、二人の距離がこんなに見えるとは

スーパー裏を掃除していた後藤に水を掛けられ、服が乾くまで喫煙所で過ごすことになった佐々木。いつもの場所、いつもの二人なのに、帰る理由がなくなった途端に妙な緊張感が戻ってきます。

この作品、本当に大事件を起こさないんですよ。それなのに「二人きりで少し長くいる」だけで空気が変わる。恋愛ものとして、この距離感の扱いがうまい。

しかも今回は、佐々木と田山が互いの関係について意識する場面まで入ります。

恋人ではない。仕事仲間でもない。店員と客だけなら、勤務後に何度も一緒に煙草を吸う理由もない。それでも二人とも、この時間を手放したくない。

そこへ佐々木の地獄の14連勤が入ります。会うのが当たり前だった相手と会えなくなることで、「あの時間がどれだけ大事だったのか」が二人とも見えてしまうんですね。

そして最後に雨。田山さん、その待ち方はもうただの喫煙仲間じゃない(笑)。

たばこ占いの「気づく・気づかない」は何を意味していたのか

第5話で印象的だった、たばこ占いの「気づく/気づかない」。田山が何に「気づいて」ほしいのかと考えると、まず浮かぶのは「田山=山田」であることです。

佐々木が憧れているスーパーのレジ店員・山田と、裏の喫煙所で煙草を吸っている田山は同一人物。しかし佐々木は、第5話の時点でもその事実に気づいていません。

ここで大事なのは、田山が単に「正体当てをしてほしい」わけではないことです。

佐々木にとって山田は、疲れた仕事帰りに笑顔で迎えてくれる癒やしの存在。一方の田山とは、煙草を吸いながら冗談を言い、からかわれ、ときには弱った姿まで見せています。

田山からすれば、同じ自分なのに佐々木から向けられている感情は違って見える。

だから「気づいてほしい」という気持ちには、正体だけではなく「山田と田山の両方が自分だと分かったとき、佐々木はどう思うのか」という怖さまで含まれているように見えます。

自分から言えば一瞬で終わる秘密です。それでも言わない。

今の関係を壊したくない。でも気づいてほしい。この矛盾した気持ちを煙草一本の占いに預けてしまうのが田山なんですよ。可愛いというより、もうかなり切ない。

第5話タイトル「スーパーの裏でかけるふたり」の「かける」も、この場面を踏まえると「賭ける」という意味が自然に重なります。田山は、佐々木がいつか自分で気づくことに賭けているようにも見えます。

田山はなぜ雨の中で佐々木を待っていたのか

答えはかなりシンプルです。佐々木に会いたかったから。

ここを「いつもの喫煙相手だから」で薄める必要はありません。佐々木が来ると約束したわけでもないのに、田山は雨の中で待っています。

これまで二人は、あくまでスーパー裏で偶然会う関係でした。

約束して会うわけではない。連絡を取り合うわけでもない。だからこそ、恋人でも友達でもない曖昧な距離を保てていたとも言えます。

ところが14連勤で佐々木が来なくなると、田山はその「偶然」を待つ側へ回ります。

ここがデカい。

佐々木がいるから煙草を吸うのではなく、佐々木と一緒に煙草を吸いたいから、あの場所へ行くようになっているんです。

会えない時間が続かなければ、田山自身もここまで露骨に自分の気持ちを認識しなかったでしょう。

しかも普段の田山は、佐々木をからかって遊ぶ余裕のある側です。そんな彼女が本人のいないところでは雨に打たれながら待っている。このギャップ、ズルすぎます。

告白もキスもない。でも恋愛としては確実に一歩進んでいる。第5話は「好き」というセリフを使わず、待つという行動だけでそれを見せた回でした。

佐々木は田山=山田にいつ気づくのか

ここからは原作コミックスの先の内容に触れます。

アニメ第5話時点では、佐々木はまだ田山と山田が同一人物だと気づいていません。

ただし原作では、この「いつ気づくのか」という問題がずっと止まったままではありません。

スクウェア・エニックス公式の第7巻紹介では、田山を巡る出来事によって佐々木に「気づきと疑問」が生まれ、山田と田山を意識すればするほど、その疑問が大きくなっていくと紹介されています。

つまり第7巻では、佐々木の中で「山田と田山は本当に別人なのか」という違和感が無視できない段階まで進みます。

さらに第8巻の公式紹介では、佐々木が「彼女の嘘の真意を知った」状態になっていることが明記されています。

ここがこの作品らしいところで、正体に気づけば全部解決、ではありません。

本当に大事なのは「田山=山田だった」という答えより、なぜ彼女が別人として接していたのか、佐々木がその気持ちを知ったあとどう向き合うのかです。

だから第5話の「気づく/気づかない」は、その場限りの可愛いたばこ占いでは終わりません。

佐々木が山田と田山をどう一人の女性として受け止めるのか。その長い流れの途中に、第5話の「気づいてほしい」が置かれていると見ると、かなり味わい深いです。

田山としては気づいてほしい。でも、気づかれた瞬間に今の関係が変わるのも怖い。

だから言わない。でも待ってしまう。

この面倒くささが尊いんですよ(笑)。

『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』5話の締め:待っている田山を見たら、もうただの喫煙仲間とは言えない

煙草を一本吸えば終わる関係だったはずなのに、いつの間にか相手が来ない時間まで気になるようになっている。

第5話で一番刺さったのは、そこでした。

「気づいて」と思いながら自分では正体を言えない田山。そして、その気持ちにも正体にもまだ気づかない佐々木。鈍い。だが、この鈍さがあるから二人の一服がこんなに尊い(笑)。

雨のスーパー裏で待つ田山を見てしまった以上、もう二人をただの喫煙仲間とは呼べません。佐々木がいつ山田と田山を一人の女性として見るのか。その瞬間まで、このじれったさを存分に味わいたいです。

【公式サイト・引用・参照】

最後まで読んでいただきありがとうございます!
『ヤニすう』5話は、たばこ占いの「気づく・気づかない」が刺さる回でしたね。

にゃん子
にゃん子

雨の中で佐々木を待つ田山、もう好きって言ってるようなものにゃ!
鈍すぎる佐々木はアホにゃ!

田山=山田にいつ気づくのか、じれったさも最高です!
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アニメ愛好家ユウ

アニメオタク歴25年、アニメ研究歴20年(メディア学専攻)のアニメ研究ライター。
アニメ年間150本以上を視聴し、イベントやコミュニティでも発信。
日本のアニメ・マンガ・ゲームを世界遺産級カルチャーへ。
そんな想いで『アニメのミカタ』を運営中。

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