伝説級の黒竜を、よりによって不格好な鳥に変装させる。第4話「第四魔物騎士団」は、フィーアの善意と天然ぶりがザビリアのプライドを容赦なく削る回でした(笑)。
しかし、笑って終わりではありません。三百年前と現代の回復薬の違いから、聖女の力がどんな方向に変わってしまったのかも浮かび上がる。コメディと寂しさが同居するのが、この作品らしいところです。
※この記事は2026年10月25日に更新されました
今回のポイント
- フィーアは第四魔物騎士団へ出向し、ギディオンの反発を受ける
- 放置していたザビリアを迎えに行き、無理のある変装で同行
- 従魔契約の証の細さが強さを示すとは限らない
- 現代の回復薬と、ザビリアをめぐる噂が気になる
シリルの助言は真っ当、でもフィーアには妙な説得力がある
シリルに命じられて第四魔物騎士団で働くことになったフィーア。本人は秘密を守って普通の騎士でいたいのに、預け先が魔物専門という時点で嫌な予感しかしません。
従魔との契約の証は一般に強さの目安とされますが、実際には服従させるまでにかかった時間と結び付く。ザビリアは自ら契約したので、証が細いからといって弱いわけではない。この仕組み、分かった瞬間に妙に納得しました。
シリルは弱い従魔だと見られないための立ち回りまで教えてくれます。強さを見せびらかさずに済む助言なのに、フィーアが実践すると別の騒動になってしまう。このズレが実にかわいい。
黒竜ザビリアを鳥にする発想がひどい(笑)
従魔には継続的な世話が必要だと聞き、ザビリアを放置していたことに気付くフィーア。大聖女の記憶もあるのに、こういう日常の管理は抜けている。強い力と生活能力は別枠なんですね。
再会したザビリアを、そのまま連れて歩けば黒竜と知られてしまう。そこで小さくなった体に鳥の羽を使ってブルードブに見せかけるのですが、見た目の無茶苦茶さがもう最高です。ザビリアが自分の黒色に誇りを持っていることも、悲喜劇を加速させます。
さらにギディオンに悪口を言うザビリアを、フィーアが強引な理屈でごまかす。ここは二人の掛け合いが楽しい。守っているつもりの相棒に、精神的なダメージだけは確実に与えているのが何とも(笑)。
フィーアの衣服の中へザビリアを隠す場面も、秘密を守る努力が別方向に目立ってしまう好例。この主人公、隠密行動と相性が悪すぎませんか。
ギディオンの当たりが強いのは、組織のわだかまりがあるから
第四魔物騎士団のギディオン副団長は、第一騎士団から来たフィーアを歓迎しません。初対面から刺々しい態度で、見ていて気持ちの良い対応とは言い難いです。
ただ、パティから語られる騎士団同士の事情を踏まえると、彼の反発はフィーア個人だけに向けられたものではありません。自分たちの仕事が軽く扱われているという不満が、新入りにぶつかっている。
フィーアがそこで正体を明かして黙らせないのは好感が持てます。組織の不満に万能の聖女パワーをぶつけても、人間関係は片付きませんからね。彼女が普通の仕事をしながら居場所をつくろうとする流れが好きです。
透明な回復薬が示す、三百年で失われたもの
負傷した獣魔に回復薬を飲ませる仕事を任され、フィーアは現代の薬の製法に触れます。三百年前と現代では薬の色も製法も違い、聖女が製造に関わる比重も小さくなっている。その変化が印象的でした。
前回は現代の聖女の在り方に戸惑い、今回は薬の作り方から時代の変化を見る。フィーアが三百年前の価値観を持っているからこそ、いまの効率化が失わせたものに気付ける構造がうまいです。
獣魔が薬を嫌がる場面では、ザビリアの威圧感が役に立つ。鳥の姿をしていても中身は黒竜。あの小さな体と桁違いの存在感のギャップは、実においしいキャラクター造形です。
一方で、痛がる獣魔のためにフィーアがどこまで手を尽くすのかは少し気になります。力を隠す事情があるとはいえ、できることと許されることの間で迷う場面も見てみたい。
「黒き王」の報せと、ザビリアが語る自分の立場
強大な黒竜の出現をめぐる報せが届く一方、ザビリア自身はまだ王になっていないと話します。黒竜という存在を周囲がどう認識しているかと、当の本人の自認には隔たりがありそうです。
ただ、この回で本人の正体や王位の事情まですべて説明されたわけではありません。フィーアが相棒を肩書きで測らず、今のザビリアを受け入れている点のほうが胸に残ります。
伝説の黒竜が最も気にしている相手は、自分を最弱の鳥扱いする主人。そこに強さとは別の親密さがあるのが、ちょっと尊い。
SNS・視聴者の反応
Redditの第4話感想スレッドでは、ザビリアの鳥変装とフィーアのお腹が膨らんで見える場面に笑ったという反応が目立ちます。秘密を守るつもりで逆に怪しくなっている、という楽しみ方です。
一方、話の進み方がゆっくりだという不満や、ザビリアの姿をいつまで隠すのか気になるという声もありました。掛け合いを楽しむ反応がある一方、早く秘密が明らかになる展開を望む人もいます。
国内の視聴者による感想でも、黒に誇りを持つ竜に鳥の羽を付ける変装を、ザビリアの尊厳に対するひどい仕打ちとして面白がる声がありました。コメディの評価軸がきれいに見える回ですね。
第4話は大事件より、フィーアとザビリアが一緒に過ごす時間に魅力が詰まっていました。現代の聖女や回復薬に残る歪みを、あの天然コンビがどう変えていくのか楽しみです。
【公式サイト・引用・参照】

読んでくれてありがとうございます。
ザビリアの鳥変装は笑えました。
あの誇り高い黒竜との掛け合いがたまりません。

黒竜に鳥の羽を着せるなんて容赦がないにゃ。
フィーアの天然には勝てないにゃ。

回復薬の変化やザビリアの姿、どこが印象に残ったか。
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